感想 / 読書レビュー
ディック的悪夢の極致「この卑しい地上に」|増殖する恐怖がもたらす現実世界の崩壊
もしも、あなたの愛する人が「神に近い存在」へと変貌し、世界を埋め尽くしていったとしたら――。フィリップ・K・ディックが描く「この卑しい地上に」(原題:Upon…
ジョン・ヴァーリィ「PRESS ENTER■」解説|その画面をクリックしてはいけない。
1984年、まだインターネットが一般的ではなかった時代に、一人の天才が「未来の恐怖」を予言しました。ジョン・ヴァーリィのヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作「PRE…
人間とは、かくもヘンテコな生きものなり:「ヘンテコノミクス」
2回連続で行動経済学について取り上げました(「無駄遣いを行動経済学から考えよう」と「さりげなく誘導するナッジ理論とは」)。「入門書レベルでいいので、行動経済学…
兄に会いたかっただけなのに…トム・ゴドウィン「冷たい方程式」
きょう紹介するのは、トム・ゴドウィン「冷たい方程式」(原題:The Cold Equations)です。あまりに有名なSF短編で多くの方が紹介文を残しているの…
紀田順一郎編「謎の物語」から:怖ろしい「謎のカード」
「物語にはいつも”結末”があるとは限らない。追われるように息をつめて読み進むと、いよいよクライマックス、というところでフッと終ってしまう。謎は謎のまま残り、読…
ゴールデンスランバーは「帰るべき故郷」のお話
きょうは大好きな小説で、映画、そして音楽である「ゴールデンスランバー」について書きます。「ゴールデンスランバー」は、2008年に新潮社から刊行された伊坂幸太郎…
海のにおい溢れる…ウォルター・テヴィス「ふるさと遠く」
きょう紹介するのはウォルター・テヴィスの「ふるさと遠く」(原題:Far From Home)です。文章を書いていて思うのは、実体のないものを表現するのって、本…
ジャック・フィニィ「愛の手紙」|80年の時を越えて届く、せつなくも美しい奇跡
80年の時を隔てた二人が、古い机の隠し引き出しを通じて交わす、せつなくも美しい文通ーー。タイムトラベル・ロマンスの傑作として名高いジャック・フィニィの短編「愛…
ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」|「おとといは兎をみたわ」…時を超えた愛の奇跡と伝説の名セリフ
本国のアメリカでは、生前もぜんぜん有名ではなく、死後はすっかり忘れ去られてしまったのに、なぜか日本では熱烈なファンが多い不思議なSF作家がいます。ロバート・F…
トム・リーミイ「サンディエゴ・ライトフット・スー」|魔法がかなった宿命の相手は15歳の少年だった…
きょうは絶版本の中から、せつなさ溢れるSFファンタジーの短編を紹介します。トム・リーミイの「サンディエゴ・ライトフット・スー」。魔法で運命の出会いを願った15…
