NotebookLMで銘柄分析を効率化!適時開示情報で投資リスクを瞬時に判断

NotebookLMで銘柄分析を効率化!適時開示情報で投資リスクを瞬時に判断

マネー誌で紹介された銘柄を検討する際、NotebookLMによる適時開示情報の分析が非常に有効です。高配当や株主優待銘柄の選定において、AIを活用して潜在的なリスクをいち早く察知した実体験をもとに、スマホだけで完結する効率的な分析手法とその具体的な手順を解説します。(2026.4.7)

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スマホアプリのみで完結するNotebookLM銘柄分析の手順

雑誌でみかけた銘柄の決算短信をNotebookLMに読み込ませて横断分析するやり方は以前に記事にしました。 

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最近はこの手法が板について、スマホアプリだけで完結する仕組みを整えました。やり方はこうです。 

  • 1.スマホアプリ「ヤフーファイナンス」にポートフォリオを作っておき、雑誌で気になった銘柄をすべて登録する(図表1) 
  • 2.各銘柄の適時開示情報を開いて、最新の決算短信をダウンロードする(図表2、図表3)
図表1=ヤフーファイナンスのポートフォリオに片っ端から気になる銘柄を登録
図表2=各銘柄の適時開示情報で最新の決算短信を探す
図表3=決算短信をダウンロード
  • 3.スマホアプリ「NotebookLM」を起動し、ソース追加のPDFをクリックする(図表4) 
  • 4.スマホアプリのファイルマネージャーからダウンロード済みの決算短信PDFをクリックしてNotebookLMにソース登録する(図表5) 
図表4=NotebookLMに適時開示情報のPDFをすべてソース登録
図表5=スマホのファイルマネージャーから各PDFをアップロードする
  • 5.スマホアプリ「Keepメモ」に登録しておいた銘柄横断分析のプロンプトをコピーする(図表6) 
  • 6.スマホアプリ「NotebookLM」のチャット欄にペースト、指示すると分析結果が表示される(図表7) 
図表6=Keepメモにあらかじめプロンプトを保存しておく
図表7=NotebookLMにプロンプトをペーストする

パソコンから作業しないで済むため、例えばマクドナルドでマックコーヒーを飲みながらマネー系雑誌で気になる銘柄を物色。その場でスマホから1~6の作業をすればいいだけです。これはとっても簡単!便利です! 

マネー誌掲載の20銘柄以上を一括分析した結果と市場動向

さて、そんな作業に使ったマネー系雑誌は以下の3冊です。 

高配当株の物色で参考にしたマネー系雑誌

気になる銘柄を片っ端からヤフーファイナンスにポートフォリオ登録。全部で20銘柄以上になりましたが、ひとつひとつ適時開示情報タブを開いて、いちばん直近の決算短信をダウンロード、これまた片っ端にNotebookLMに読み込ませて、お決まりのプロンプトで訊ねた結果がこちらです(相当長いので順位と銘柄名のみ。分析の理由は省略します) 

順位企業名総合評価のポイント
1位PR TIMES収益性(1位)、割安度(2位)、財務安全性(1位)と全ての項目で隙がない。
2位リョーサン菱洋HD全銘柄中トップクラスの割安度(64%)。経営統合による成長余力も大きい。
3位クレハDOE 5%の明快な還元方針と、利益27%増の成長軌道への回帰を評価。
4位パーソルHD圧倒的なCF生成力と安定した増配姿勢。37%の割安度も魅力。
5位クイック人手不足の社会課題を収益に変え、80%近い自己資本比率でリスクも低い。
6位セイノーHDPBR改善への強い意志と、潤沢な現預金を背景とした還元余力。
7位アコム利益成長率46%と高く、47%の割安放置は投資妙味が大きい。
8位日本ゼオンコスト削減(ZΣ運動)の成果による増益と、堅実な財務基盤。
9位フェイスネットワーク利益成長率200%弱と爆発的だが、自己資本比率の低さ(27%)でリスク調整。
10位ゴールドウイン強いブランド力と財務の健全性。天候リスクはあるが長期保有に向く。

なかなか精緻な分析ですし、この順位にヤフーファイナンスのポートフォリオを入れ替え、1か月チャート図の最安値を登録していくと、2位のリョーサン菱洋HDの株価が直近で最安となっています。開いてみると年初来最安で、その前日に急落しています。 

NotebookLMで銘柄分析を効率化!適時開示の活用で投資リスクを瞬時に判断
リョーサン菱洋HDは4月2日の適時開示情報を受けて3日から急落、年初来最安値に

何だろう?と思って適時開示情報をみたら、主要取引先であるルネサス エレクトロニクスとの特約店契約終了の申し入れを受けたことを公表する内容でした(4月2日16:30「当社連結子会社における主要取引先から特約店契約終了の申し入れに関するお知らせ」) 

中身を開いて読んでみると、こう書いてあります。 

本件が当社の2026年3月期および今後の連結業績に与える影響については判明次第、別途お知らせします。 

適時開示情報から読み解くリョーサン菱洋HD(167A)の経営リスク

でも、決算短信を見ればおおよその影響の程度はわかるはず…。そう思って、この適時開示情報もNotebookLMに読み込ませて、影響の程度を分析するよう指示しました。その結果がこちらです。 

売上規模: 2025年3月期の実績において、ルネサス製品の売上高は841億8,300万円にのぼります。
依存度: これは167Aの連結売上高の23.4%に相当します。

投資判断における視点(分析解説)
これまでの会話の分析でも触れた通り、ルネサスによるこの申し入れは、167Aにとって売上の約4分の1を失いかねない甚大な経営リスクです。
ビジネスモデルの脆弱性: 今回の件は、特定の有力サプライヤーに収益を大きく依存する半導体商社のビジネスモデルが抱えるリスクを露呈させました。
総合評価への影響: 167Aは理論株価の面では割安度が高い銘柄でしたが、この「ルネサス・リスク」により、将来の収益見通しに大きな不透明感が生じたため、投資対象としての優先順位は大幅に低下せざるを得ない状況にあります。

かなり影響が大きいことがわかります。 

AI分析による銘柄ランキングの修正と評価ポイントの解説

この影響を反映した横断評価を改めて訊ねてみました。以下がNotebookLMの回答結果です。 

今回のランキング修正において最大の焦点となったのは、リョーサン菱洋ホールディングス(167A)の除外と、それによる他銘柄の相対的な評価向上です。
リョーサン菱洋HDは、これまで理論株価からの乖離率(割安度)ではトップ評価でしたが、連結売上高の23.4%(約841億円)を占めるルネサス エレクトロニクスからの契約終了申し入れにより、経営環境が激変しました。この影響により、中長期的な収益基盤の脆弱性が露呈したため、ファンダメンタルズ重視のランキングからは上位除外せざるを得ません。
代わって首位を盤石にしたのはPR TIMESです。同社は営業利益率・自己資本比率・成長率のすべてで上位に君臨し、特に「社会のインフラ」となりつつあるプレスリリース配信事業の独占的な地位は、外部要因による変動リスクが極めて低いです。
また、クレハセイノーHDのように、DOE 5%やPBR 1倍意識といった、経営側が自らに高いハードルを課している企業は、不透明な経済環境下において投資家の信頼を得やすく、高い評価としています。
結論として、「特定のサプライヤーや特定の市場トレンドに依存しすぎない、強固な財務(自己資本比率60%以上)と高い資本効率(高ROIC)を持つ企業」が、現時点のソースから判断できる最良の投資対象となります。

なるほどと思える分析結果が返ってきたと受け止めています。 

雑誌の情報をNotebookLMで補完する新時代の銘柄選別術

リョーサン菱洋HD(167A)を雑誌で触れていたのは、3月18日に発売された「会社四季報プロ厳選500銘柄」2026年春号(東洋経済新報社)でした。 

リョーサン菱洋HD(167A)に触れたページ

「配当/優待利回り株50」というコーナーで「特選5銘柄」の筆頭に書かれていたのがリョーサン菱洋HDでした。 

独立系半導体商社。ゲーム用伸長。27年3月期は一服も車載・産業用回復。マイコンやCPU、GPUに強くエヌビディア代理店としてAI案件増。優待含め高利回りでジリ高 

この時点ではルネサスの一件は明るみになっていませんから致し方ないわけですが、マネー系雑誌では情報の鮮度がどうしても落ちるのは否めないところです。 

そう考えると、気になった適時開示情報をNotebookLMに読み込ませて分析することが、マネー系雑誌の鮮度を補う意味でも有益です。 

こういう作業がスマホひとつで完結するのもたいへん便利です。 

もはや銘柄分析はNotebookLM抜きでは成り立たないな…というのが率直な感想です。 

(いしばしわたる) 

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