クラレ(3405)から株主優待|「長期優遇」銘柄は貸株や損出しで要注意

クラレ(3405)から株主優待|「長期優遇」銘柄は貸株や損出しで要注意

クラレ(3405)より株主優待のカタログギフトが届きました。同社のように、継続保有期間に応じて特典が豪華になる「長期保有優遇制度」を導入する銘柄は数多く存在します。本記事では、筆者の保有銘柄からおすすめを紹介するとともに、特典を確実に受け取るための「株主番号」維持のポイントや、貸株・損出しを行う際の注意点を解説します。(2026.3.31)

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クラレの株主優待:3年以上保有で特典が1万円相当に拡充

妻名義で1000株保有するクラレの株主優待は、1000株以上保有の株主にカタログギフトを贈呈する、というものです。 

クラレ(3405)
企業情報:高機能樹脂ポバール等とそれを加工した各種フィルムが柱。首位品多い。イソブレン、繊維等も
配当利回り:3.86%
株主優待:後述

ヤフーファイナンスより

カタログギフトは「クラレグループ国内拠点の所在地域より、おすすめの名産美味グルメを取り寄せました」というものです。 

クラレから届いたオリジナルカタログギフト

保有期間が3年未満の株主は3000円相当の品々から選ぶことになりますが、3年以上は1万円相当に一気に跳ね上がります。 

クラレの優待はいつも茨城県産青肉メロンを選んでいるけど、今回で3回目。ということは、来年からいよいよ1万円相当だぞ! 

郵送されてきたカタログには、1万円相当の一部が掲載されています。 

  • 倉敷国際ホテル宿泊ご利用クーポン 
  • 老眼鏡「ピントグラス」 
  • 新潟県産こしひかり8kg(胎内市産) 
  • 若狭牛モモステーキ 

来年がとても楽しみです。 

長期特典のある注目銘柄:INPEXやリコーリース等5選

クラレのように株主優待に長期保有すると優待のグレードが上がる仕組みを採用する企業は数多くあります。 

わが家の保有銘柄からいくつかピックアップしてみましょう(カッコ内は証券コードと保有株数) 

INPEX(1605=夫婦で800株ずつ)
企業情報:原油・ガス開発生産国内最大手。政府が黄金株保有・豪州でLNG案件(イクシス)を操業
配当利回り:2.28%
株主優待QUOカード

  • 1年以上→2000円分
  • 2年以上→5000円分
  • 3年以上→8000円分
  • 8年間保有時点→自社オリジナル記念品(1回限り)

ゲームカードホールディングス(6249=夫婦で100株ずつ)
企業情報:遊技機用プリペイドカードシステム大手。11年日本ゲームカードとジョイコシステムズが統合
配当利回り:3.74%
株主優待カタログギフト

  • 1年未満→2500円相当
  • 1年以上→3000円相当
  • 3年以上→4000円相当

TPR(6463=夫婦で200株ずつ)
企業情報:ピストンリング日系向け大手。シリンダライナ世界首位。傘下に内外装樹脂部品のファルテック
配当利回り:4.19%
株主優待お米券

  • 1年未満→3枚
  • 1年以上→5枚
  • 3年以上→6枚

TSテック(7313=夫婦で200株ずつ)
企業情報:ホンダ系の4輪シート部品メーカー。2輪車も手がける。約9割がホンダグループ向け
配当利回り:5.06%
株主優待カタログギフト

  • 1年未満→3000ポイント
  • 1年以上3年未満→4000ポイント
  • 3年以上5年未満→5000ポイント
  • 5年以上→6000ポイント

リコーリース(8566=夫婦で100株ずつ)
企業情報:リコー系。中小企業が顧客基盤。集金代行や投資事業など強化。みずほリースと資本業務提携
配当利回り:3.16%
株主優待カタログギフト

  • 1年未満→2000円相当
  • 1年以上→4000円相当
  • 3年以上→5000円相当
ヤフーファイナンスより

こうやってピックアップしてみると、わが家はカタログギフト系の優待が多いですね。 

優待利回りを最大化する戦略:家族での分割保有による運用

これらの銘柄は、保有株数で優待内容がグレードアップするケースが多いです。 

例えば、TPRの場合、1000株保有なら、 

  • 1年未満→6枚 
  • 1年以上→10枚 
  • 3年以上→11枚 

とお米券の枚数が増えます(2000株ならさらに増えます) 

保有株式数 \ 保有期間1年未満1年以上3年以上
200株以上 1,000株未満お米券 3枚お米券 5枚お米券 6枚
1,000株以上 2,000株未満お米券 6枚お米券 10枚お米券 11枚
2,000株以上お米券 10枚お米券 15枚お米券 16枚
TPR(6463)の株主優待

でも、1000株まで買い増すよりも、夫婦で200株ずつ、合計400株保有する方がパフォーマンスがよかったりします。 

それなら、TPRは400株だけにして、600株分の資金はほかの優待銘柄の買付に充てるほうがいい…ということになります。 

ですので、気に入った優待株は夫婦で持つに至っているわけです。 

長期保有の認定は株主番号|「貸株はしない」が基本

このように魅力いっぱいの長期保有優遇の株主優待銘柄ですが、いくつか気をつけないといけない点があります。 

それは、長期保有を証明するのは株主番号なので、株主番号が変わってしまう事態は絶対に避けるーーという点です。 

たとえば貸株サービスがいちばん危ういケースです。 

貸株サービスとは、保有する株式を証券会社に貸し出すことで、金利(貸株料)を受け取れる仕組みです。ところが、長期保有優遇制度を採用する銘柄を貸株の対象にしてしまうと、株主番号が変わってしまいます。 

証券各社もこんなふうに注意喚起しています。 

貸株を利用すると、株式の名義が証券会社に移ります。そのため、権利確定日に株を返却してもらわない限り、株主名簿に自分の名前が載らず、株主優待・配当金を受け取ることができません。
(略)
「継続保有」や「長期保有」の条件が設けられている場合は注意が必要となります。企業によっては、権利確定日以外の日に株主名簿を確定させるケースがあり、この場合、貸株返却サービスを利用して権利確定日に貸株を返却してもらったとしても、株主名簿に名前が載らず、保有期間に応じた株主優待の対象とならない可能性があります。 

三菱UFJeスマート証券 – 貸株とは?貸株の仕組みから、メリット・デメリットについてわかりやすく解説 

損出しも注意が必要|継続保有の権利を守る具体的な手法

もうひとつは「損出し」です。 

株価が下落して含み損が膨らんだ場合、いったん売却して同じ額で買い直すことで、優待などの権利は確保しつつ損を確定させると、源泉徴収された分が還付されます。 

例えば、クラレのケースで説明すると、1000株で10万円の含み損があったとします。ほかの銘柄の売買で10万円の実現益があった場合、約20%(正確には20.315%)が源泉徴収されていますが、10万円の含み損を損出しすると、損益がゼロになるため源泉徴収された約2万円が還付されます。これが損出しです。 

ところが、長期保有優遇の銘柄で損出しする時は、100株だけ残して損出しを行うなどして、株主番号が変わらないようにする必要があります。 

具体的なやり方はこうです。最初にクラレの株を900株売却。違う証券会社なら同日中、同じ証券会社なら翌日以降に900株を買い直すことで、含み損の9割分を損出しします。そして、残った100株は安全をみて1週間後に売却して買い直す。こうすれば株主番号が変わりませんから、長期保有優遇は維持されます。 

貸株や損出しのルールを知らないで、 

おかしいなあ…今年から1万円分のカタログギフトの年なのに、また3000円だわ?

みたいなケースになったら悲惨です。 

株主番号が変わるようなことはしないーー。これさえ覚えておけば、長期保有を優遇する株主優待銘柄は、毎年の愉しみになることは間違いありません。 

(いしばしわたる)