夜に聞くと心地良いピーター・ガブリエル

夜に聞くと心地良いピーター・ガブリエル

きょう紹介するのはイギリスのロック歌手ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)です。御年73歳ですが、21年ぶりに新作アルバムを発表して話題になっています。老いをまったく感じさせない精力的な活動ぶりにも驚嘆ですが、夜長に彼の渋い声がとてもあうバラード曲を中心に紹介します(2023.12.19)

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ジェネシスの初代ボーカリスト

ピーター・ガブリエルと聞いても、何者?という人も多いと思うので、簡単に来歴を紹介すると、1970年代に流行したプログレッシブ・ロックの5大グループのひとつ「ジェネシス」のリーダーで初代ボーカリストでした。 

ちなみに5大グループは(人によって数え方が若干違うかもしれませんが)「キング・クリムゾン」「ピンク・フロイド」「イエス」「ジェネシス」「ソフト・マシーン」です(わたしも中高生のときにはまりました) 

ところが、成功の絶頂期にもかかわらず、1975年にジェネシスを脱退。ソロで活動するようになり、ジェネシス時代に勝るとも劣らない成功を遂げ、グラミー賞に6度輝き、2010年にジェネシス名義、2014年にソロ名義で「ロックの殿堂」入りしています。 

ロックですから、うるさい曲も当然ありますし、そちらも大好きなのですが、彼のしわがれた声で切々と歌うバラードは本当に心地好く、何曲もプレイリストに入れています。

Father, Son

1曲目は「Father, Son」です。2000年発表の曲で、その頃のライブでは、ショーの1曲目か最後に、彼のピアノとトニー・レヴィンのベースだけで演奏して、静かにショーの幕を開ける(降ろす)という使われ方をしていました。 

Father, son
Locked as one
In this empty room
Spine against spine
Yours against mine
Till the warmth comes through

Remember the breakwaters down by the waves
I first found my courage
Knowing daddy could save
I could hold back the tide
With my dad by my side

Don’t Give Up

2曲目は、彼の最大のヒットアルバム「So」(1986年)から、「Don’t Give Up」。一緒に歌っているのはケイト・ブッシュです。 

In this proud land we grew up strong
We were wanted all along
I was taught to fight, taught to win
I never thought I could fail
No fight left or so it seems
I am a man whose dreams have all deserted
I’ve changed my face, I’ve changed my name
But no one wants you when you lose

Don’t give up ‘cause you have friends
Don’t give up, you’re not beaten yet
Don’t give up, I know you can make it good

The Book of Love

3曲目は、カバー曲を集めた2010年発表の「スクラッチ・マイ・バック」から、「The Book of Love」です。

The book of love is long and boring  愛の教科書は長くて退屈だ 

という歌い出しですが、サビの部分で、 

But I  けれど僕は 

I love it when you read to me  君が読んでくれるのが好きなんだ 

And you  だから君は 

You can read me anything  何だって読んでくれればいい 

と歌われると、心があたたかくなります。結婚式で流す方も多いとか……。

ちなみに、リチャード・ギア主演でリメイクされた「シャル・ウイ・ダンス」で、主人公が奥さんに赤いバラを渡すシーンにこの曲が流れています。

The book of love is long and boring
No one can lift the damn thing
It’s full of charts and facts and figures
And instructions for dancing
But I
I love it when you read to me
And you
You can read me anything

 

Playing for Time

4曲目は、この12月に発表された21年ぶりのオリジナル・アルバム「i/o」から、「Playing for Time」です。

1曲目で紹介した「Father, Son」に似た曲で、これもまた彼のピアノとトニー・レヴィンのベースが心地よく響きますが、オーケストラが絡む後半の盛り上がりもとても好きです。 

Down, I’m getting it down
Sorting it out
So everything I care about
Is held in here
All of those I love, inside
Everybody’s playing for time
You and I still playing for time

Biko

最後の曲は、バラードではありませんが、彼の代表作「Biko」です。アパルトヘイト時代の南アフリカで虐殺された民族運動家スティーヴ・ビコを歌った曲です。 

オリジナルは「III」(1980年)収録で、以後、ライブの終わりかアンコールに演奏されるようになりました。ライブ演奏では、激しいドラムとパーカッションの連打するリズムをバックに、こぶしを挙げて観衆に一緒に歌おうと呼びかける姿が印象的です。 

紹介するのは、オーケストラをバックに歌うバージョンです(2012年発表の「Live Blood」から) 

You can blow out a candle 
But you can’t blow out a fire 
Once the flames begin to catch 
The wind will blow it higher 
  
Oh Biko, Biko, because Biko 
Oh Biko, Biko, because Biko 
Yihla moja, yihla moja 
The man is dead 
The man is dead 
The man is dead 

ユーチューブのピーター・ガブリエル公式チャンネルで全曲公開されていますが、その中から「Father, Son」「The Book of Love」「Biko」の動画をつけておきます。お楽しみください。

(しみずのぼる)

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