父親の魂の叫び…一緒に歌おう:映画「君が生きた証」

父親の魂の叫び…一緒に歌おう:映画「君が生きた証」

きょうは映画「君が生きた証」(原題:Rudderless)を紹介します。知人に勧められて観た2014年製作の映画ですが、主人公の魂の叫びに胸がふるえました。ネタバレ厳禁でご紹介したいと思います(2023.9.5)

【追記】YouTubeの公式(認証済み)チャンネルに関連動画がありましたので加筆修正しました(2024.5.5)

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ネタバレは厳禁

最初にネタバレ云々と書いたのは、ユーチューブで予告編を探したら、1ページ目のユーザーのコメントが露骨にネタバレしていて、ちょっと憤ってしまったからです。そういうマナーの欠如はほんとうに困ります。 

DVDの背表紙からあらすじを紹介します。 

突然の銃乱射事件で息子を失い、遺された未発表曲を歌い継ごうとする父親サム。 

そしてその歌に魅了されたミュージシャン志望の青年クエンティン。 

親子ほど歳の離れた男2人の、再生と成長を描いたヒューマンドラマ。 

バンドは次第に人気を集めていくが、実はサムには喝采を浴びる事ができない理由があった……。 

うまい説明文です。こういう内容なので、「喝采を浴びる事ができない理由」をコメント欄でさらすなんて、非道な行いもいいところです。

届いた息子の遺品

サムはやり手のエリート広告マンだったが、突然の息子の喪失で酒に溺れ、ついに仕事もやめてヨットで生活するところまで堕ちてしまう。 

そんなとき、別れた妻から息子の遺品が届く。愛用していたギターと、未発表の曲を吹き込んだ音源CDと歌詞を書いたノートだった。サムは息子を理解しようと、息子の曲をギターで奏でる。そして、ある晩、ライブステージで息子の曲を弾いてみる。 

息子に会えた気がした

その場にいたのがクエンティン。サムの曲を褒めちぎり、一緒にバンドをやろうと声をかけ、ヨットにまで押し掛ける。サムは何度も固辞するが、クエンティンに息子の面影をみてステージに立つ。 

二人ではじめて歌った夜 

息子に会えた気がしたんだ 

クエンティンたちと結成したバンドは「Rudderless」(舵のない船)と名付けられた。 

サムは一緒にステージに立つたびに生気を取り戻していく……。 

まさにサムの再生の物語です。それだけに隠された真実がとても重く響きます。 

Rotten Tomatoes Classic Trailers – Rudderless TRAILER 1 (2014) – Billy Crudup, Selena Gomez Movie HD

監督は名優ウィリアム・メイシー。ライブハウスの店主役も務めています。主演はビリー・クラダップです。 

息子よ、息子よ、息子よ

全編に音楽があふれていますが、いちばん好きなのはやはり最後にサムがひとりで唄う「Sing Along」(一緒に歌おう)です。 

If you’re somewhere you can hear this song, sing along 
(もしどこかでこの歌が聞こえるなら、一緒に歌おう) 
Close your eyes and count to ten 
(目を閉じて10まで数えてごらん) 
Maybe love’s the only answer 
(たぶん愛が唯一の答えかもしれない) 
I will find a way to sing your song 
(なんとかして君の歌を歌うから) 
Just sing along 
(一緒に歌おう) 
What is lost can be replaced 
(失われたものは取り換えがきかないけれど) 
What is gone is not forgotten 
(忘れられることはない) 
I wish you were here to sing along my son 
(きみがここにいて一緒に歌ってくれたらいいのに) 
My son, My son, My son 
(息子よ、息子よ、息子よ) 
 

口ずさむだけで泣けてきます。ぜひ機会があったら観てみてください。 

(しみずのぼる) 

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