女性誌の新NISA特集がわかりやすい

女性誌の新NISA特集がわかりやすい

男性にとって一番縁遠いもののひとつが女性誌です。美容院の待ち時間に手に取る程度の私ですが、新聞広告でNISA特集をしていると知り、試しに読んでみるか…と楽天マガジンで読んでみたら、とてもわかりやすい記事でした! (2023.11.30) 

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愛子さまと羽生結弦にはさまれ

私が読んだ「女性セブン」の最新号(12月14日号)は、コテコテの見出しが縦横に並んでいて、「愛子さま」(皇室ものが不動のコンテンツなのがそもそも理解できない)「羽生結弦」などなど、男性は興味なさそうな人の名前が並んでます。 

一方で目立つのが「年金生活」「老人性うつ」「クマ取り」といった文字。購読層はかなりシニアに偏っているんだろうな…と想像がつきます。 

そんな中、新聞広告で目に入った見出しがこれです。 

新NISAで2000万円叶える 人気&急成長の銘柄ランキング20 

女性セブン12月14日号の表紙(抜粋)

ふーん、どんなこと書いてあるんだろう? どうせ(楽天マガジンなら)タダだし、読んでみるか……という軽い気分でタブレットにダウンロードして読んでみました。

NISA口座は2000万に急増

「お金持ちがするもの」「ギャンブルと同じ」……そうした固定観念から、投資に対して抵抗感を抱いている人は少なくない。だが現在、NISAの口座数は急増中で、その数は約2000万にものぼる。いまや庶民こそが投資する時代なのだ。’24年スタートの「新NISA」にいますぐ”駆け込み”すべき、これだけの理由。 

これが前文ですが、いったんネガティブな情報(ギャンブル)を出しておいて、でもほかの人たちはみんなやってますよ(2000万)とさりげなくあおり、最後に「駆け込み」の文字ーー。

まるでスーパーで見かける「特売」「今だけ」のような行動経済学的な書きぶりですが、興味がない人の興味を惹くにはこういう書き方がいいんだな! と変なところで感心してしまいました。

でも、記事本文も、とてもわかりやすいものでした。

2000万問題に惹きつけた本文

制度の説明のあと、「大きく進化した新NISAなら『老後資金2000万円問題』の不安も解消できる」と書いています。

なるほど、年金だけでは老後資金が不足すると言われる2000万円問題は関心の高いテーマだから、パート1の見出しが「運用益2000万円を叶える最新テク21」という見出しになるのか! 

その肝心の「最新テク」は、本文中で21個の丸数字で書いてあります。ぜんぶ抜き出すと雑誌の記事を読んでもらえなくなるので、いくつかピックアップします。 ①が、

 

夫婦でそれぞれ毎月5万円ずつ、合計10万円を20年間貯め続けると、2400万円になる。これを新NISAで運用するとどうなるか。前述の通り生涯投資枠上限は1人1800万円だが、仮に運用によってそれ以上に増えても保有を続けられる。年利6%で運用できたとすると、元本2400万円に対し運用益は約2220万円と、倍近くまで増やすことができるのだ。 

その際、一般的な投資なら約444万円が所得税として引かれるが、新NISAならこれも”総取り”となる。 

この書き方はウマイですね~。年利6%というのは少し高い気もしますが、これは運用益だけで20年で2000万円を突破するためには、つまり「最初に2000万円ありき」で設定した年利のように思います。 

ただ、記事中ではFPさんに「金融庁が作成した運用実績によると、20年間の運用成果は年率換算で4~6%の出現頻度がもっとも高い」と語らせ、より現実的な設定にも触れています。 

夫婦なら年利4.15%で可能

運用益の目標が2000万円の場合、夫婦で協力して毎月15万円、つまり1人7万5000円を新NISAで20年間積み立てるケースだと、年率換算4・15%であれば、運用益は約2015万円になる計算です。 

でも、さすがに運用益だけで2000万円を実現するのはハードルが高いため、②では、 

目標を「元本と運用益の合計で2000万円」にすれば、ハードルはより低くなる。 

と書き、③で年利3%、④で年利5%の試算を示して、 

元手も合わせた総額2000万円を目指すなら、さほど難しい話ではないでしょう。 

とFPさんに語らせています。これは私も同感ですし、あくまで2000万円問題に惹きつけた記事の構成に「さすが~」と思わずうなってしまいました。 

穏当な内容をわかりやすく

⑤以下も、きわめて常識的な内容で、 

  • 対面よりもネット証券の方がおトク 
  • ネット操作が不安なら、電話でサポート 
  • 自分の持っているクレジットカードで証券会社を選ぶのも1つの手 
  • できるだけポイント還元率が高いところを選ぶ 
  • 基本原則の「長期・分散・積立」を守る 

といった文章に丸数字がついています。 

内容はしごくまっとうなので、あくまで投資に及び腰で「お金持ちがするもの」「ギャンブルと同じ」と思っている人向けに書かれた記事なのだとわかります。 

投信ランキングも常識的

パート2が「知らないと損! 究極の人気&急成長銘柄最新ランキング20」です。

これは「つみたてNISA」人気銘柄が純資産総額順に並んだもので、やはりというべきか「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 」が1位、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が2位で、3位以下も著名な投資信託商品が並んでいました。 

わたしが以前の記事でおすすめした「eMAXIS Slim 先進国株式」が6位、「eMAXIS Slim バランス(8資産分散型)」が14位にランクインしていました。

逆に、わたしが新NISAのつみたて投資枠で設定した楽天2ファンド(「楽天・S&P500インデックス・ファンド」と「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」)は入っていません。新しい商品のため、まだ純資産総額が小さいからです。 

楽天2ファンドについてはこちら
楽天2ファンドで積立設定します

投資信託商品の選び方についても、

まずは「信託報酬」が安いこと。次に「運用実績(リターン)」が高いことがポイント

(略)

信託報酬が安く、高い実績を持つ商品をどう見分ければいいのかーー1つの指標になるのが「純資産総額」だ。

と書いてあり、このあたりの記述も至極まっとうです。

もうひとつ、「つみたてNISA」人気急上昇ランキングという表も載っていました。こちらは1年間の伸び率(純資産総額に対する資金流出入額の割合)の大きい順で、1位は「SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)」、2位は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」でした。

ということで、内容そのものは真新しい部分はさすがにありませんでしたが、投資に及び腰な人たちの関心を惹く書き方、記事のわかりやすさはとても勉強になりました。

それにしても「羽生結弦」と「愛子さま」の間にはさまる新NISAの文字は、何とも奇抜というか、新鮮というか……。

(いしばしわたる)

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