来年3月閉館予定の「DIC川村記念美術館」に行ってきました 

来年3月閉館予定の「DIC川村記念美術館」に行ってきました 

来年3月で閉館を予定している「DIC川村記念美術館」(千葉県佐倉市)に株主優待の絵葉書を使って行ってきました。自然の中に広がる庭園が大きな魅力であるだけに閉館してしまうのは何とも残念です(2024.10.14) 

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投資家の意見踏まえ閉館

インキ世界首位の「DIC」(証券コード:4631)は8月27日、DIC川村記念美術館美術館を休館する方針を発表しました。プレスリリースによれば、 

現在の当社業績、美術館と当社経営・事業との関係、投資家からの意見等を踏まえると、現状のまま美術館を維持、運営することは難しいと考えられ、また運営コストを考慮すると、現実的に詳細検討すべき案は東京への移転を想定した「ダウンサイズ&リロケーション」もしくは「美術館運営の中止」を前提とした2つの案となる 

と説明したうえで、

美術館運営の効率化のため、「ダウンサイズ&リロケーション」を具体的なオプションとして検討し、2024 年12 月までに結論付ける 

としています。

最終決定は12月ですが、東京移転が検討の軸となると明言している以上、千葉県佐倉市にある現在のDIC川村記念美術館は事実上の閉館が避けられない見通しです。 

株主優待の絵葉書で再訪

DICの株主優待は栄養機能食品とともに絵葉書が2枚入っていて、1枚あたり2名まで無料で入館できます。きょう(10月14日)1枚使ったので、わたしの手元には残り3枚となりました(妻名義で100株保有しているほか、わたし名義でも100株保有していたため) 

昨年訪れたのは9月と11月で、下記の記事にまとめましたが、どちらも平日でした。 

株主優待の楽しみ方のひとつとして「美術館を楽しむ」というのはいかがですか。わたしも株主優待を使って美術館を楽しんできました/DICは入館券付絵葉書/キスリング「…
hintnomori.com

今回は3連休のさなかとあって混雑を予想して、朝一番の送迎バスに合わせて電車に乗りましたが、なんとバス乗り場はすでに長蛇の列。わたしと妻はギリギリでバスに乗れましたが、補助席を使っても全員が乗り切れないほどでした。 

青空とムーアのブロンズ像

紅葉にはまだ早いものの、暑くも寒くもない穏やかな日でしたので、最初に庭園から散策しました。 

庭園中央に屹立するヘンリー・ムーアのブロンズ像(作品名は「ブロンズの形態」)をしばし眺めてから、蓮の池に向かうと、二羽の白鳥がたたずんでいました。 

青空とヘンリー・ムーアのブロンズ像
「ブロンズの形態」(1985年)
蓮の池に二羽の白鳥

テラスにキッチンカー

そして、遊歩道をひととおり歩いて庭園中央に戻ると、テラスの前にキッチンカーが並んでいるではありませんか! 

お昼には早い時間でしたが、せっかくなのでハンバーガーとモヒートを注文。庭園奥のムーアのブロンズ像を眺めながら舌鼓を打ちました。 

キッチンカーでハンバーガーを購入。テラスで舌鼓

スマホアプリの音声ガイド

庭園を思う存分満喫したあと美術館に入ると、来場者の多さに驚きました。そのうちにスマホを耳に近づけている人を複数見かけて、「スマホアプリで音声ガイドをしているのかな?」と思って、グーグルプレイで検索するとやはりそうでした。 

作品音声ガイドの無料アプリ

モネの「睡蓮」、ルノワールの「水浴する女」、シャガールの「ダヴィデ王の夢」……。音声ガイドを聴きながらの鑑賞は楽しいひとときです。 

音声ガイドはありませんでしたが、昨年は展示されていなかったピカソの「シルヴェット」に惹きつけられました(その代わりキスリングの「姉妹」は展示されていませんでした) 

ルノワール「黒褐色の髪の女」など左2枚は優待の絵葉書。ピカソ「シルヴェット」など収蔵作品の絵葉書はギフトショップで購入

来年2・3月はコレクション展

閉館時期は、当初の来年1月下旬から3月下旬になりました。現在行っている常設展が1月下旬に終了した後は、 

皆様への感謝の気持ちを込め、コレクション展を開催する予定 

当館の休館開始予定の延期に関するお知らせ

だそうです。 

今回展示されていなかったキスリングの「姉妹」を含め、多くの収蔵作品を鑑賞できる最後のチャンスとなるでしょう。 

庭園の四季は見納めに

東京移転を念頭に置いた「ダウンサイズ&リロケーション」であれば(展示作品は絞られるでしょうが)収蔵作品を鑑賞する機会は今後もあるでしょう。 

しかし、青空をバックにしたムーアのブロンズ像に象徴されるように、四季折々の木々の色彩の変化が魅力だった広大な庭園は来年3月が見納めです。ほんとうに残念です。 

これから紅葉の季節です。冬になれば白鳥がもっと飛来しているはず。そして来年3月の閉館間際は桜がきれいなことでしょう。 

残り5か月余りとなったDIC川村記念美術館で、自然の中に広がる庭園の散策を(展示品の鑑賞とともに)楽しんでみてはいかがでしょうか。 

(いしばしわたる) 

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