24年の日本経済は明るい展望のようです

24年の日本経済は明るい展望のようです

楽天マガジンで配信された「週刊ダイヤモンド」の年末恒例の特集である「2024総予測」を読みました。かなりのボリュームなので、個人的に関心のあるページを拾い読みしましたが、24年の日本経済には明るい展望を持っている方が多いようです(2023.12.19)

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読みごたえある2024総予測

全体の総論部分で、日本経済についてはこんな表現です。

まず国内経済における焦点といえるのが、日本銀行によるイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃と、マイナス金利政策の解除だ。専門家の間では長らく続いた異次元の金融緩和がついに終わりを迎え、「金利のある日本」に転換するという観測が強い。 

また24年春闘で高い賃上げが期待されることから、個人消費の回復が予想される。ここに24年1月からスタートする新NISA(少額投資非課税制度)も相まって、株価は1989年代に記録した最高値の更新を予想する声も少なくない。

最高値超えはエニタイム

楽天マガジンの配信では一部コンテンツはカットされていますが、それでもてんこ盛りで、その中でも一番面白かったのが、巻頭を飾る阿部修平氏(スパークス・グループ代表取締役社長)、松本大氏(マネックスグループ代表執行役会長)、馬渕磨理子氏(日本金融経済研究所代表率、経済アナリスト)による「資産運用鼎談」です。 

編集部の「89年末に付けた日経平均の最高値(3万8915円)はいつ超えると考えますか」という質問に対して、阿部氏は、 

エニタイム(いつでも)ではないですか。半年か1年、といった中で超えていくと考えています。皆さんにお伝えしたいのは、むしろ30年間も上回らなかったのは異常事態だということです。 

松本氏も、

同感で、24年中じゃないかなと。もちろん外部環境の変化があり、どうなるかは分かりませんが、ぶれながらも上がる普通の株に、日本も戻ったとみます。他にも日本で起きていることを考えると、かなり早いうちに最高値は超えていくと思います。 

というように、そろって明るい展望を語っています。

馬渕氏は、最近大学生から「バブルなのでしょうか」と聞かれたことを紹介しつつ、EPS(1株当たり利益)とPER(株価収益率)の水準などを根拠に、 

バブル時はPERが60~70倍にも上るような水準であり、今はそこまでの過熱感があるわけではないのでしょう。 

(略) 

日本株はきちんと中身を伴いながら上がってきていると思います。 

と分析しています。

バブル崩壊後の悲惨な経済状況を肌身で知っているだけに、うれしい見通しや分析です(といっても、頭では理解できても、まだ心が信じられないような……。染みついた心配症でしょうか) 

自分の子どもを就職させたいか

もうひとつ、この鼎談でなるほどと思ったのが、編集部の「『一社一社よく調べて投資する』と言っても、何から始めればいいのか分からないという個人投資家の声を聞くこともあります」との質問に対する阿部氏のコメントです。 

例えば、個人が単純にどの銘柄を買おうか考えると迷いそうですが、自分の子どもをどの会社に就職させたいか、という視点で考えてはどうでしょう。 

すると、ごく自然に何をやっているか全然分からない会社はどうかなとか、あの経営者はこういうことを言っている、この会社はこんなビジネスを展開している、といったように、普通に判断できるように思います。 

経営者インタビューも興味深かったです(特にオリックス井上亮CEO。経営の肝は「その投資やめとけ」だそうです)し、とにかく読みごたえがあります。年末年始にかけてじっくり読むとよい一冊です。 

(いしばしわたる) 

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