銀行の他行振込は手数料が基本的にかかります。自分の口座同士の資金移動でも手数料がかかるのは、何とも納得のいかぬものです。そこで証券口座を介した資金移動を常々行ってきましたが、「エアウォレット」というアプリにその機能があると記事で読み、さっそく使ってみました(2024.3.19)
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もうATMに並ばなくていい!
私が読んだ記事は、ITmedia Mobileの「もうATMに並ばなくていい! 銀行口座間のお金を手数料無料で移動できる「エアウォレット」を使ってみた」(3月11日配信、筆者は綿谷禎子さん)です。
リクルートと三菱UFJ銀行の合弁会社が提供する「エアウォレット」というアプリを知っているだろうか? 金融機関の送金や出金が無料でできる、とても便利でお得なサービスだ。筆者は2023年から使い始めたのだが、異なる銀行口座間のお金の移動がある人におすすめだと感じた。
筆者の綿谷さんは、それまで、家賃の振込のためにメインバンクの三菱UFJ銀行から毎回ATMで家賃分のお金を引き出して、家賃の振込先の三井住友銀行のATMで入金していたのだそうです。
1カ月に1回のこととはいえ、このお金の移動がけっこう面倒。ここ数年はキャッシュレス決済の普及で、ATMの利用がめっきり減ったし、月末はATMが混みがち。それに十数万円の現金を持って銀行から銀行へと移動するのも緊張する。
いやあ、面倒なのもそうですが、危ないでしょう!
この悩みを娘も言っていたので、わたしが証券口座を介した資金移動の方法を娘に教えた経緯は以前の記事で書きました。
「他に何かいいサービスはないものか?」と探していたときに見つけたのが、エアウォレットだ。今はこのサービスのおかげで、快適にお金の移動ができている。
(略)
お金を移動させるには、最初に両方の銀行口座を登録しておき、引き出し先の銀行口座からエアウォレットにチャージ。そのチャージしたお金を入金先の銀行口座に出金する。

ほうほう、アプリで操作が完結するのか!
そう思って、わたしもさっそくアプリをスマホにインストールして使ってみました。
「COIN+」を介した資金移動
まず、エアウォレットの概要を説明します。
上記のホームページに書いてあるとおり、
手数料0円でお金の移動が
できる送金アプリ
「エアウォレット」
支払いはもちろん、送金や出金もかんたんエアウォレットとは
「COIN+」を利用して
チャージ・支払い・送金・出金が
無料でできる送金アプリです。
「COIN+」とは、「リクルートと三菱UFJ銀行がつくった お店も使われて嬉しい、新しい決済ブランド」だそうです。エアウォレット以上に知らない存在でした(すみません)
ホームページに書いてあるアプリの特徴は2つで、1つが「無料でかんたんに 家族・友人とお金のやりとりができる」ですが、こちらは楽天ペイやPayPayなど主要なキャッシュレス決済はいずれも標準装備の機能です。
そのため、もう1つの特徴ーー「無料でご自身の銀行口座間でお金のやりとりができる」、この部分こそがエアウォレットの存在意義と言えそうです。
「COIN+」の登録が、本人確認を厳格にしているため結構時間はかかりますが、それは安全・安心のために必須の手続きです。自分の銀行口座を次々と登録して、あとはチャージと出金をすればいいだけです。
1日あたりのチャージや出金の上限額は30万円。ふだん使いなら、まったく困ることはないでしょう。
わたしの口座はすべて登録可
ちなみに、綿谷さんの記事に「エアウォレットに登録できる金融機関は37行(2023年8月28日時点)」とありますが、わたしの銀行口座はすべて登録できました。具体的に言うと、
- 楽天銀行
- 住信SBIネット銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行(Olive)
の4行です。今月は住宅ローンを完済した関係で、みずほ銀行から楽天銀行などの口座に資金移動する際に手数料がかかるようになりました。
そのため、「みずほ銀行⇒楽天銀行」の資金移動は、楽天証券の「入金」「出金」機能を使って行うようにしたのですが、いかんせん、楽天銀行の他行振込の回数が増えてくると、無料の回数は月3回なので、ちょっと怪しくなってきました。そこで、他行振込用の口座として無料の回数が月5回の住信SBIネット銀行を活用しよう…と考えました。
もちろん「楽天銀行⇒住信SBIネット銀行」の資金移動も、楽天証券の「入金」「出金」を使えば、無料で資金移動できます。とはいえ、この作業はパソコンの前でしないとなりません(スマホでもできますが、暗証番号を入れたりするので、屋内で作業するのが安全)
「なんとかならんかなあ…」と思っていたところへ、くだんの綿谷さんの記事を読んだというわけです。

アプリでチャージと出金の操作をするだけなら、確かに便利かも…
使ってみての感想は、とにかく便利です。アプリの操作で完結するのはとても魅力です。
ただ、出金は少しだけ時間がかかります。ふたたび綿谷さんの記事から引用します。
手数料は無料だが、出金までには少し時間を要する。今日、出金の申請をしたら、明日に出金できるくらいのイメージだ。営業日の午前10時までに申請すると、当日中に出金できるそうなので、急ぎの場合も対応できそうだ。
「もうATMに並ばなくていい! 銀行口座間のお金を手数料無料で移動できる「エアウォレット」を使ってみた」
わたしの場合は、土日をはさんだせいか、出金の確認はチャージから3日後でした。 でも、これは計画的に前もってチャージと出金をすればよいだけですから、スマホに入れておくとよいのは間違いありません。
多額の移動は証券口座経由で
そのうえで、もうひとつの資金移動の方法ーー証券口座の入金・出金機能を使った資金移動との比較をしてみたいと思います。
エアウォレットのメリットはアプリで完結することです。証券口座による資金移動は、暗証番号などを入力しないとならないので、安全・安心の面からも、自宅でパソコンの前で手続きするのが無難です。この点は明らかにエアウォレットに軍配が上がります。
一方、一度に移動できる金額は、証券口座による資金移動に軍配が上がります。たとえば、楽天証券の上限は1日1000万円となっています。

1日の上限が30万円のエアウォレットは、ふだん使いで困ることはないでしょうが、少しかさむ資金移動をする場合は、証券口座を介した資金移動を使ったほうがよさそうです。入金と出金が即座に反映される点も、証券口座経由のほうが便利です。
ただ、証券口座を開設していない人なら、これはもうエアウォレット一択です。
自分のお金を移動させるだけで、銀行に手数料を払うのは馬鹿らしいですし、何とも腹立たしいものです。
証券口座をお持ちでないならエアウォレットはすぐにも使ったほうがいいですし、証券口座を持っている人も併用すると便利でしょう。
(いしばしわたる)