資産運用で大事な原則のひとつが「分散」です(ほかに「長期」「積立」)。でも、ことポイ活に限って言えば「選択と集中」が大事です。たまたま読んだ雑誌もメインとサブ、つまり2つに絞れと書いてありました。わたしも実践しようとしています(2024.7.4)
〈PR〉


ポイ活が複雑すぎる時代に
たまたま読んだ雑誌というのは、楽天マガジンで現在配信中の「日経トレンディ」と「ラジオライフ」です。どちらもポイ活特集でした。
日経トレンディは前文でこう書いています。
5大経済圏の本格スタートを契機に、各社のポイント制度は目まぐるしく変わっている。さらにアプリの高機能化も手伝って、「得」の法則が複雑すぎる時代に突入した。それぞれの経済圏の攻略法を分かりやすく指南する。
確かに「複雑すぎる時代」です。ちなみに、日経トレンディの特集で「5大経済圏」としているのは、
- Vポイント経済圏
- ドコモ経済圏
- PayPay経済圏
- au経済圏
- 楽天経済圏
で、これに「新勢力」として
- JR(モバイルSuica、JRE CARD)
- JAL(JAL Pay)
を位置付けています。
ポイ活を阻む3つの壁
日経トレンディが「システムの複雑化によるハードルを乗り越えろ」という見出しで、「ポイ活初心者を阻む3つの壁を解決」と書いています。
ポイント分散問題
利用サービスを1つの経済圏に絞ってポイントを集約させるのが従来のセオリー。しかし、特定の店で高還元なVポイントの登場などにより、決済方法をある程度分散させた方が得しやすくなった。キャリア経済圏と、生活の中で利用頻度の高いシーンでたまるポイントを併用。改定多すぎ問題
各経済圏の制度が改変されるたび、得の「ルール」も変わる。au PAYでは、一般のau PAYカードからのチャージはポイント還元対象外だ。PayPay経済圏の有料会員サービスYahoo!プレミアムはLYPプレミアムとなり料金と内容が変更。「損益分岐点」も要確認だ。設定複雑すぎ問題
スマホ決済は初期設定で使うと損するケースも。PayPayは残高払いだと0.5%還元なので、クレジットに設定して1%還元とする。楽天ペイの支払元はクレカに設定されがちだが、楽天キャッシュの方が得だ。
この記事を読んで自分も楽天ペイの設定を確認したら、きちんと楽天キャッシュになっていたのでホッとしましたが、確かに複雑すぎます。
ラジオライフは「JRE BANK」詳述
ラジオライフの特集も前文を紹介しましょう。
物価はどんどん上がるのに給料は10年ベースアップなし、ボーナスは全カット…。そんな厳しい時代を反映するように、「ポイ活」や「ポイント経済圏」という言葉がすっかり浸透した。雀の涙の小遣いで日々を乗り切る我々庶民にとって、今やポイントは絶対に無視できない生命線なのだ。それならより上手に活用して、1Pでも得したい。というわけで、本特集ではVポイントやJRE BANKといった注目トレンドを押さえつつ、最新のポイ活事情に迫る!
書き出しが何とも切実(編集部員の実感?)ですが、「上手に活用」したいのは確かです。
ラジオライフの特集はJRE BANKについてかなり詳しく書いてあったので、夫婦そろってJRE BANKの口座を開設したわたしにとっては、とても参考になる特集でした。
目立つ「有料」への誘導
両方の雑誌を読んで、わたしが注目したのは、
どの経済圏でも「有料」への誘導が目立ってきている
という点です。日経トレンディから該当部分を抜き出してみましょう。
au PAYは2022年12月に、一般au PAYカードからのチャージ時の還元がなくなる”改悪”があった。
au PAYゴールドで残高チャージ時に還元。チャージ分(1%)と決済分(0.5%)でau PAYで計1.5%還元に。⇒ au PAYゴールドカードの年会費は1万1000円(税込み)
PayPayのポイント還元率は通常O.5%で、PayPayカードをつくると1%還元に増やせる。さらにPayPayゴールドカードなら基本1.5%になる。計算上は、ソフトバンクの「メリハリ無制限+」で月600ポイント還元されれば、年76万円決済でゴールドが得になる。
⇒ PayPayゴールドカードの年会費は1万1000円(税込み)
三井住友カードゴールド(NL)やOliveフレキシブルペイ ゴールドは、年100万円以上の利用で特典の1万ポイントを獲得。さらに年会費(税込み5500円)を永年無料にできる。年間カード利用額が300万円未満なら、この”無料化ゴールド”が最得だ。同300万円以上ではプラチナプリファードが有利になる。
⇒ プラチナプリファードの年会費は3万3000円(税込み)
いかがですか。年会費がかかるクレカへの誘導が目立っているのは間違いないでしょう。
経済圏は絞るのが賢明
だとすると、ポイント経済圏は絞らざるを得ません。
例えば、ソフトバンクユーザーなら、PayPayゴールドカードで年76万円決済で「ゴールドが得」かもしれませんが、さらに加えてVポイントで年100万円以上の買い物をするのは容易ではないでしょう。
ましてや、とにかく無料でないと嫌だという(わたしのような)ポイ活ユーザーからすると、〇〇経済圏で年100万円以上の買い物、△△経済圏で年76万円以上の買い物……と、無駄な消費に駆り立てられるのは本末転倒もはなはだしいです。
日経トレンディの特集が書いているように、メインの経済圏はキャリア系から1つ選び、生活動線上のポイントをサブの経済圏から選ぶ「選択と集中」が必須になってきたと言えるでしょう。
楽天とJREに絞りました
わたしの場合、楽天経済圏がメーンの経済圏であるのは微塵も揺るぎません。楽天カード(年会費無料)、楽天銀行、楽天証券の利用者ですから、楽天モバイルのユーザーでなくても恩恵はかなり享受できます(わたし自身は楽天モバイルユーザーですが)
サブの経済圏は、JRE BANKに口座を開設しましたし、JRE CARD(年会費524円)のユーザーですから、Suica経済圏に据えようと思っています。
もうひとつ、最寄り駅にあるイオンで買い物する時のためにイオンカード(年会費無料)は持っているので、WAONを決済手段として使えるようにしています(使用するのはイオンだけなので使用頻度は少ないです)
au PAYとPayPayは、スマホの決済手段としては残してあります。KDDI(9433=証券コード、以下略)とソフトバンク(9434)の株主優待で使う場面があると想定しているためです。
ドコモ経済圏はもともと縁がありませんでしたが、dアカウントだけは持っています。先日、NTT(9431)の株主限定の大阪・関西万博のチケット抽選申し込みで使いました。NTTの株主優待でも使うでしょうから、アカウントだけは生かしてあります。
Vポイントからは撤退
こうやって絞った結果、Vポイントからは手を引くことにしました(最近スマホを買い替えましたが、新しいスマホにVポイント関連のアプリはひとつも入れてません)
日経トレンディもラジオライフも、Vポイントの最大のメリットは、コンビニなど街中での利用の高還元率にあると指摘しています。ラジオライフは見出しで「コンビニやマックで20%還元はウマ過ぎ!」とまで書いています。
でも、以前の記事で書いたとおり、ポイント付与のしくみが不明朗な点が気になります。「20%還元はウマ過ぎ!」と思って使っても、ほんとに20%還元されるかわからないしくみでは困ります。
加えて、わたしの場合、そもそもコンビニは商品単価が高いのでほとんど利用しません。マクドナルドで注文するのもマックコーヒー(S、120円)だけと決めているため、Vポイントのうま味がまったくないのです。
世間で評判のVポイントに背を向けるのは、あくまでわたしの消費行動に合わなかったためですが、ポイ活に「選択と集中」が必要なのは間違いありません。
両雑誌の特集を読みながら、自身のポイ活の拠点をどこに絞ろうか、考えてみてはいかがでしょうか。
【追記】Vポイントを引き続き使うことにしました。理由は別記事にまとめていますので、そちらも合わせてお読みください(2024.7.31)
(いしばしわたる)
〈PR〉

【楽天マガジン】初回31日間0円!雑誌読み放題
