スクリーニングの使い方を学ぶ

スクリーニングの使い方を学ぶ

銘柄を検索するときに使うのがスクリーニング機能です。配当利回りなどで条件検索して、欲しい銘柄探しに活用するのですが、「へえ、こういう条件も加味するといいのか」と学ぶ記事を読みました。とても参考になったので、記事の紹介かたがたスクリーニングの仕方を共有します(2023.11.29)

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”安全”な高配当株の探し方

その記事は、窪田真之氏(楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト)の「新NISAで利回り3.8%以上の高配当株に分散投資:「スーパースクリーナー」活用」という記事です。 

新NISAの成長投資枠で「日本株に投資するならば、大型の高配当利回り株から買っていくといい」として、銘柄選びの方法を紹介しています。 

新NISAの成長投資枠で買うなら配当利回りが高い銘柄がおすすめであることは、わたしもこれまでの記事で繰り返し書いてきました。 

しかし、新NISAのデメリットは損益通算ができない点なので、どんなに高利回りでも株価が下がって評価損が出てしまうような銘柄は避けたいところです。 

特定口座で可能な「損益通算」はこちらをごらんください
損益通算の仕組みを賢く使おう

もっとも避けたいのは、将来的に業績が悪化・低迷して減資・無配のリスクを高める銘柄ですが、そうやって悩んでいくと、何を買ったらいいか判断に迷ってしまいます。 

ある意味、損益通算や繰越ができる特定口座のほうが損切りしやすく、そんなに悩まなくていいわけで、新NISAの成長投資枠では銘柄選びが肝となるのは間違いありません。 

これまでの記事はこちらをごらんください 
成長投資枠では高配当株を買おう 

スーパークリーナーを活用

そこで、窪田氏の記事となるわけですが、この記事自体が楽天が運営する投資情報メディア「トウシル」に掲載されたものですから、使用するスクリーニング機能は楽天証券の「スーパークリーナー」です。SBI証券なら「国内株式銘柄スクリーニング」を使えばよいので、SBI証券のユーザーは考え方だけ援用していただければと思います。

窪田氏が条件検索で使っているのは、3つの条件です。

  • 【1】コンセンサス・レーティング3.6以上 
  • 【2】配当利回り(予想)3.8%以上 
  • 【3】時価総額1兆円以上 

 

【2】や【3】は、わたしもこれまでさんざん使ってきました。 

高配当銘柄を探すなら【2】は必須です。そうは言っても、業績不振などによる株価の低迷で配当利回りが高くなっている銘柄はオミットしたいので、大企業優先で銘柄を絞っていきたい…と考えれば、【3】の時価総額に着目するのは当然です。 

ただわたしの場合は、これまで【1】のコンセンサス・レーティングはあまり注意してみたことはありませんでした。 

推奨の裏にIR担当者らへの取材

しかし、窪田氏は記事でこう書いています。 

これは、とても重要です。それぞれの銘柄について、多数のアナリストが「買い」「売り」「中立」などの推奨レーティングをつけています。その推奨の平均値をとったものが、コンセンサス・レーティングです。 

まず、どのようにレーティングを計算するか説明します。一つの例で説明します。アナリストの推奨レーティングは通常、以下のように分布しています。 

上記の銘柄では、さまざまな証券会社に所属する13人のアナリストがレーティングをつけています。7人が「強気(または買い)」、2人が「やや強気」、3人が「中立」、1人が「弱気(または売り)」と判断しています。 

コンセンサス・レーティングを計算する際、まずアナリストの推奨をスコア(数値)に換算します。強気は5、やや強気は4、中立は3、やや弱気は2、弱気は1として、平均値を計算します。上記銘柄について計算すると、以下の通り、約4.1となります。 

(5点×7人)+(4点×2人)+(3点×3人)+(1点×1人)=53点  53点÷13人=平均4.08 

参考URL:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/43394?page=1

なるほど~。こういう計算でレーティングが決まっているのかあ…と素直に感心しました。 

証券会社のアナリストは、通常、IR担当者や経営陣を取材してディスカッションした上で、レーティングを決めています。アナリストが現在、この銘柄をどう見ているか知ることは大切です。 

参考URL:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/43394?page=1

ここが肝だと思います。アナリストの判断の背景にあるのは「IR担当者や経営陣」への取材ですから、ここは素直に耳を傾けておこう……となりますよね。ただ、そのうえで窪田氏はこうも書いています。 

ただし、1人のアナリストの意見だけ見ても十分とはいえません。そのアナリストの意見が片寄ったものかもしれないからです。多数のアナリストの意見を一覧して、その銘柄がどう見られているのか参考にすることが大切です。 

コンセンサス・レーティングが3(中立)以下の銘柄には、株価に織り込まれていない悪材料がある場合もあります。私は、今回のスクリーニングではレーティング3.6以上を選別条件としました。 

参考URL:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/43394?page=1

窪田氏は上記3つの条件で「いすず自動車」「アステラス製薬」など9銘柄をリストアップしていますが、これは窪田氏の記事をごらんください。ちなみに、窪田氏がリストアップした銘柄はすべて保有していますが、新NISAでの買い替え候補として活用したいと思っています。 

実際に条件検索してみた

さて、ここからは実際の条件検索の仕方です。窪田氏推奨の方法に従って、楽天証券のスーパークリーナーを使ってみました。 

スーパークリーナーは「国内株」のタブを開くと出てきます(トップの真下、株価検索の右横にあります) 

画像1

検索条件を追加

画像1がスーパークリーナーを開いた画面で、下にスクロールすると左下に「コンセンサスレーティング」があり、さらにその下に「+検索条件を追加」という枠があります(画像2) 

画像2

この「+検索条件を追加」を押すと、加えたい検索条件が出てきます。画像3は予想配当利回りを選んだところです。 

画像3

配当利回りと時価総額を検索条件に追加して、条件のバーを調節します。ただ、窪田氏が設定した時価総額1兆円以上だと、わたしはすでに保有済みの銘柄ばかりなので、条件を緩めて時価総額1000億円以上で検索してみたのが画像4です。

画像4

時価総額順に並べてみると、時価総額が1兆円を割っているところにも錚々たる企業の名前が並んでいます。銘柄探しにスーパークリーナーが役立つのは間違いありません。 

大事なのは考え方

以前の記事で、ファンドマネージャーが組み入れている銘柄に着目した佐藤治彦氏の記事も載せましたし、高配当株投資を提唱する配当太郎氏の書物の紹介もしましたが、大事なのは考え方です。 

「どの銘柄がおすすめか」という結論だけにすぐ飛びつくのではなく、考え方を吸収しつつ、自分で銘柄選びに努めていってほしいと思います。 

(いしばしわたる) 

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