かぶミニか、S株かーー人生初の単元未満株

かぶミニか、S株かーー人生初の単元未満株

きょうは人生初めて単元未満株の注文をした話です。まだ約定前ですが、注文するまでとても試行錯誤したので、貴重な経験と思って共有します(2024.2.24)

【追記】約定しましたので、その部分を原稿の末尾に加筆しました(2024.2.26)

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セブン・サムライで意識

単元未満株については、楽天証券の「かぶミニ」「かぶツミ」を中心に、これまでも記事にしてきましたし、娘にも「かぶツミ」で設定を手伝ったりしました。

ただ、自分自身では未経験でした。資金的に余裕はあるほうなので、単元株で買えば済むと思っていたからでした。逆に、100株単位で買うとかなり資金が必要な値がさ株は最初から視野の外だった、ということです。 

ところが、ゴールドマン・サックス証券が半導体関連銘柄を中心に「セブン・サムライ」を設定したことから、自分が半導体関連銘柄を買うなら、単元未満株を利用するしかないな…と思い、改めて単元未満株の研究をし出したところでした。 

成行注文への抵抗感

ただ、どうしても踏み切れない点がありました。それは単元未満株の場合、成行注文(*)になってしまう点でした。

(*)成行注文:いくらでもいいから、その時の市場価格で買いたい(売りたい)という注文方法

これまた自分は、投資を始めてすぐのころ、成行と指値の違いがよくわからずに成行注文をしたことが一度あるきり。以後、ずっと指値注文(*)しかしたことがありません。 

(*)指値注文:「売る」あるいは「買う」際の値段を自分で指定して注文する方法

購入する際にどうしても割高になる成行注文への抵抗感が、単元未満株に消極的な理由でした。 

意外な雑誌の特集記事

そんな状態のなか、楽天マガジンで何気なく読んだ雑誌に驚きました。「ラジオライフ」という雑誌です。 

表紙をみてもわかる通り、投資関係の本ではありません。

たまたまコンビニの特集だったため、「ポイ活の観点で何か役立つことが書いてあるかも…」程度の気持ちで読み始めました。コンビニ3社で売られている商品の比較など、それはそれでおもしろく読みましたが、驚いたのはページを繰っていって見つけた単元未満株の特集です。 

投資関係の雑誌でないため、基礎から丁寧に書いてあるうえに、デメリットもしっかり書いてあります。 

2つのデメリットも記述

1点目は「通常売買より取引手数料が高い」という見出しで、 

単元未満株は売買価格の0.22%~0.5%の手数料がかかるのが一般的。例えば、3000円の銘柄を1株買う場合、手数料0.5%だと15円が取られ、これを4000円で売却するとさらに20円の手数料が取られます。小さい金額のように見えますが、取引するたびに手数料がかかるのは地味に痛いところ。 

2点目は「売買タイミングの制限がある」という見出しで、 

単元未満株はその日の始値や終値など売買できるタイミングが制限されていることがあります。狙った価格で売買できないのはデメリットですが、楽天証券など単元未満株のリアルタイム取引に対応しているところもあるので、タイミングにこだわりたいならそうした証券会社を利用しましょう。 

「単元未満株におすすめの証券会社」というページで紹介してあったのは、SBI証券、楽天証券、SMBC日興証券の3社。 SBI証券なら、 

取引手数料が完全無料というのは、非常に大きなメリット。コスト面で考えればSBI証券がベストな選択だろう。 

楽天証券なら、 

リアルタイム取引なら好きなタイミングで売買できるため、極端な値動きにも対応できる 

と書いてあります。 

さらに、「単元未満株でもらえる優待銘柄」という見出しのページもありました(とても「ラジオライフ」とは思えません。これも新NISA効果でしょうか……) 

優待銘柄に目をみはる

その中に、とても目を引く銘柄があったのです。 

ラストワンマイル(9252) 

1株でAmazonギフトカード1000円分がもらえる。ただし、2期連続同一株主番号が確認できることが条件。2024年8月の優待を狙う場合、2024年2月27日(火)までに1株買い、8月末の権利付き最終日で保有していればアマギフがもらえる 

ヤフー・ファイナンスでみると、「電力・ガス料金、宅配水など複数サービスを取次販売。引っ越し時に顧客開拓、電話営業に強み」という企業で、株価は1株3330円です(2月22日終値)

アマギフ1000円が年に2回もらえるなら、2年で「恩株」(元本を回収済の株)になる計算です。 「こんな大盤振る舞いの銘柄があるのか! 」と驚き、それなら、

楽天証券の「かぶミニ」を使って、わたしが1株、妻が1株で注文しよう! 

と考えました。「セブン・サムライ」で単元未満株を意識したところで「ラジオライフ」に背中を押された格好です。

楽天証券の「かぶミニ」を選択したのは、妻がSBI証券の口座を持っていないので、「ふたりで1株ずつ買うなら楽天証券の一択」という判断でした。 

「かぶミニ」の制約

ところが、いざ注文しようとしたら、楽天証券ではできません。 「買い注文」の右脇にある「単元未満買い」が選べないようになっています。

楽天証券の場合、単元未満株で買えるのは約1600銘柄で、リアルタイム取引が可能なのはさらに絞られて約720銘柄です。「ラストワンマイル」はこの1600銘柄に入っていなかったのです。 

見積価格をみて逡巡

これでは仕方ありません。自分ひとりでもSBI証券の「S株」で注文しよう…と方針を変更して、SBI証券にアクセスしました。 

SBI証券では「ラストワンマイル」が単元未満株で買えることにほっとしつつ、「成行注文かあ、まあ仕方ないよな」と考えながら、いざ注文する画面になり、注文金額を見て驚きました。 

株価は3330円(2月22日終値)なのに、見積価格は4030円とは! 思わずヤフーファイナンスでこれまでの株価のチャート図を見てしまいました。 

4000円を超えているのはほんのわずかしかなく、これでは高値掴みもいいところです。

それでも、年2回のアマギフ1000円なら2年で4000円は回収できるし、でも株主優待は変わる可能性も十分あるし…と相当逡巡しました。

画面をみていても判断がつかないので、注文画面のまま本棚から四季報を引っ張り出してきて「ラストワンマイル」の業績をチェック。四季報には「営業益好伸」「ストック型サービス拡大、25年8月期から利益本格寄与」と書いてあり、24年8月と25年8月の業績予想も、売上高も各段階利益もすべて増収増益の見通しでした。

そこまで調べて、ようやく納得づくで注文ボタンを押しました。注文するまで5分以上かかったと思いますが、注文画面でこんなに迷った銘柄ははじめてです。たかが4000円と思わないでくださいね。お金の多寡ではなく、無駄なことへの抵抗感なのですから。 

現時点では「S株」に軍配

まだ注文しただけで約定していませんし、実際の約定価格は違うかもしれません。そのあたりは記事の更新で改めてご報告しようと思います。 

それでも、これが人生はじめての単元未満株の買付です。

楽天証券「かぶミニ」のデメリットは銘柄数に制約があることです。この点は、SBI証券「S株」に軍配を挙げたいと思います。 

でも、リアルタイム取引ができるのは楽天証券「かぶミニ」のほうなので、半導体関連銘柄のような値がさ株で実際にやってみる機会があれば、改めて感想を記したいと思います。 

【追記】ラストワンマイル(9252)が26日朝に約定しましたので、そのご報告です。

約定価格は3550円でした。さすがに見積価格(4030円)まで高くはありませんでした。単元未満株の注文のクセとして、いい勉強になりました。

3550円が高いか低いかーー。これは明らかに高いです。

自分でも高値掴みと思いますが、これは成行注文のためというより、優待銘柄を権利確定直前に買えば当然の結果ですので、そこは割り切っています。

もうすこし早く「ラストワンマイル」の優待内容を知っていたら、もっと安く買えたでしょうから、ある意味で「情報はスピード」だなと改めて思った次第です(2024.2.26 9:30)

(いしばしわたる) 

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