こちらも必読本です…配当太郎氏の新刊を読みました

こちらも必読本です…配当太郎氏の新刊を読みました

高配当株投資で有名な配当太郎氏の新刊が発売され、さっそく読みました。考え方は前作のまま(当たり前ですね)ですが、より「増配」の効果に関する部分に重点を置いている内容でした。資産所得を増やしたいなら必読本です(2024.6.11) 

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前作は投資本のベストセラー

配当太郎氏の著書「年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資」(クロスメディア・パブリッシング刊)については、以前の記事で「高配当株に興味があるなら必読の書」と書いたところです。

考え方の部分は以前の記事をお読みいただくとして、ポイント部分を再掲します。

では、どのように銘柄選びをしたらよいかということで、配当氏は、最初に買うのは「大型株」がよいと勧めています。

配当株投資で着実に成果を手に入れていくためには、早い段階でしっかりとした「地盤」を築いておくことが大切です。
その地盤の基礎となるのが、これまでお伝えしてきたような大型株です。
(略)
ここで大型株を選ぶ際の基準を整理しておきます。

【基準①】「参入障壁」が高い業種から選ぶ
【基準②】業界の第1位と第2位の企業を選ぶ
【基準③】「3割」以上のシェアを持つ企業を選ぶ
【基準④】「ストック型ビジネス」の企業を選ぶ

ちなみに、「大型株」とは、TOPIX(東証株価指数)構成銘柄のうち、時価総額と流動性が高い上位100銘柄のことです。大型株に次いで時価総額と流動性が高い上位400銘柄が「中型株」、それ以外が「小型株」です。
配当氏が挙げる4つの基準をもう少しくわしく紹介すると、

「参入障壁」が高い業種は「銀行・金融」「商社」「保険」「通信・キャリア」で、業界1位と2位なら、「銀行」なら三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループ、「商社」なら三菱商事と伊藤忠商事……という具合です。
「ストック型ビジネス」とは、一度契約したら、その契約が終わるまでは継続して対価が得られるタイプのビジネスのことで、「銀行・金融」「保険」「通信・キャリア」がまさに該当します。

高配当株に興味があるなら必読の書 

とても納得のいく記述です。わたしはこの考え方をそっくりそのまま踏襲して、新NISAの成長投資枠の銘柄選びの参考にさせていただきました。 

我が家の新NISAで参考に

配当太郎氏が新刊本で挙げている22銘柄のうち、わたし(妻名義をふくむ)が成長投資枠で保有しているのは、 

  • 三菱UFJFG 
  • 三井住友FG 
  • 三菱商事 
  • 伊藤忠商事 
  • 東京海上HD 
  • オリックス 
  • 三菱HCキャピタル 

の7銘柄です。どれも評価益はうなぎのぼりで、全体の評価益も30%超。配当金もちょうど入金し始めたところです。 

わたし名義の新NISA(6月11日現在)
妻名義の新NISA(6月11日現在)

新NISAがロケットスタートできたのは配当太郎氏の本を熟読していたおかげと思っているので、さっそく新刊「新NISAで始める!年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資」(クロスメディア・パブリッシング刊)を読みました。 

「増配」銘柄に力点

「はじめに」にこう書いてあります。

配当株投資は最高ですよ! 

そんな思いを込めた第1弾では、配当株投資の基本的な考え方や心構えを中心にお伝えしましたが、第2弾となる本書では、配当株投資が持つポテンシャル(潜在能力)の高さを存分に引き出すための実践編をお届けします。 

実践編ということですので、やはり前作は読んでおいたほうがいいですね。 

ただ、わたしが「必読の書」と思う前作について、この「はじめに」の部分で、気になる記述がありました。前作を出版した際、ブックレビューやX(旧ツイッター)で懐疑的な意見が寄せられたそうなのです。 

「年間100万円の配当金を得るためには、3000万円以上の投資が前提になるから、大金持ちでなければ不可能だ」

株式投資の経験がある人ほど、否定的な見方を持っているようです…

なるほど。利回り3%で計算すれば、確かにその通りですが、このような考え方に対して、配当太郎氏はこう反論します。 

こうした考え方をしてしまう原因は、配当株投資の最大の「チャームポイント」を見落としていることにあります。

年間240万円の配当金を得る場合、現在の株価ですべてを賄おうとすれば、単純計算で6000万円以上が必要になりますが、配当株投資には、企業による「増配」という強い味方が存在します。

増配とは、株を買った企業が利益を上げて、株主に分配する配当金を増額することを指します。

この増配が、配当金ダルマを大きく育てるための「成長エンジン」であり、配当株投資の一番の魅力でもあります。

「そんなの絶対に無理だ」と考えている人の多くは、増配の圧倒的な威力を見過ごしていることに原因があります。

つまり、この新刊本は、前作に対して懐疑的・否定的な見方をした人たちへの反論の書でもあるわけです。その結果、本書は「増配」部分にとても力点を置いて書かれているのです。 

誰しも増配する銘柄の見分け方は知りたいはず! こちらも必読書になるだろうな… 

「1株当たり利益」を重視

そんな思いで読みましたので、この文章も増配に絡む部分を中心に紹介します。 

配当太郎氏は、投資先選びの指標として、以下の4つを挙げています。 

  1. 「売上高」は企業が予想した通りに上がっているか? 
  2. 「営業利益」は伸びているか? 
  3. 「純利益」(利益から経費を差し引いた最終的な利益)は出ているか? 
  4. 「1株当たり利益」は出ているか? 

1~3がチェックポイントなのは当然ですが、著者が特に重視しているのは4の1株当たり利益(EPS)ーー1株ごとに、どのぐらいの純利益を出しているか?ーーです。 

例えば、「要注意!企業が「増配」していればいいわけではない」の見出しで、”悪しき例”として花王(証券コード:4452)を挙げています。 

花王は1991年3月期以降、連続増配を継続しており、2024年12月期の配当予想「152円」が実施されれば、35期連続の増配を達成することになります。
(略)
企業が増配する場合、業績が堅調で、企業の「稼ぐチカラ」(収益力・成長性)を示す1株益が上昇していることが大切ですが、花王の場合は、2019年から1株益が減少しているにもかかわらず、それに反比例して増配を続けている状態です。
(略)
増配を続けることによって、配当性向(当期純利益に占める年間配当金の割合)が徐々に高まっており、「企業の成長のための新しい投資をせず、増配の連続記録が目的化しているのではないか?」という見方まで出ています。

手厳しい指摘ですが、わたしも同感です(わたしも同じ理由で花王は保有していません) 

増配する企業には、大きく2つのパターンがあります。

花王のように、「配当性向が高くなってもいいから、増配を続ける」というパターンと、「1株配の大事な原資となる1株益が、穏やかであっても、きっちりと上昇することで増配する」というパターンです。

どちらが安定的な増配が見込めるか……といえば、これは一目瞭然で後者と考える必要があり、注目4業種をはじめとして、第4章で紹介する増配銘柄も、すべて後者のパターンに属しています。

22銘柄の分析が明快

注目4業種は、前作でも言及した「銀行」「商社」「通信」「保険」です。

第4章で紹介している増配銘柄はぜんぶで22銘柄です。前作では15銘柄でしたが、今回は前作でひとつもなかったBtoB企業も含まれています。 

この銘柄名をそのまま書いてしまうと、新刊の売り上げの足を引っ張りそうなので割愛しますが、銘柄名以上に大事なのは配当太郎氏の分析部分です。 

例えば、過去10年で配当金の伸びが最も大きい信越化学工業(証券コード:4063)を例にしましょう。

【注目ポイント①】
最近10年間で1株益は4倍、1株配も5倍に伸びている
この10年間で1株益は4倍、1株配は5倍になっており、非常にキャッシュリッチな企業で、利益率の高い企業ですから、一般的な知名度はともかく、長期保有に適した優良銘柄だと思います。
信越化学がないと、メーカーは商品を作れない……という企業ですから、この先の業績にも抜群の安定感があると考えています。

【注目ポイント②】
長期保有しても何も心配はない
株主還元にも前向きで「資本政策の一環として重視して、35%前後の配当性向を中長期的目安に安定的な配当に努めていきます」と宣言している企業です。
今後も利益が伸びて、そこに対して35%という水準であれば、1株益が伸びて、1株配も増えていきます。

いかがですか。22銘柄すべて、こんな感じで理由を記しています。やはりちゃんと本を買って読まれることをおすすめします。 

本書も間違いなく、配当株投資に興味があるなら「必読の書」です。 

(いしばしわたる) 

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