楽天ペイがPayPayへの対抗策に本腰を入れているようです

楽天ペイがPayPayへの対抗策に本腰を入れているようです

楽天ペイが6月4日からチャージ払いのポイント還元率を一律1.5%に拡大することに合わせて、大盤振る舞いのキャンペーンを開始します。楽天ペイに対応する金融機関も60以上拡大したと告知するなど、PayPayへの対抗策に本腰を入れているようです(2024.6.3) 

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決済額の20%を還元

6月4日から始まるキャンペーンは「楽天ペイをはじめて、もしくは久しぶりに利用した人に楽天キャッシュで決済したら決済額の20%をもれなく還元する」というもの。 

楽天ペイメントは、運営するキャッシュレスサービス「楽天ペイ」アプリにおいて、「楽天キャッシュでのコード・QR払いで最大20%還元!」キャンペーンを6月4日から7月1日まで実施する。 

キャンペーン期間中にエントリーのうえ、支払方法を「楽天キャッシュ」に設定して楽天ペイのコード決済(コード表示・QR読み取り・セルフ)で支払うと、「はじめて」または「久しぶりに」支払った人にはもれなく利用額の20%分(最大1000ポイント)の楽天ポイントを、いつも使っているに人は抽選で最大20%分の楽天ポイントを進呈する。また、エントリーした人に1ポイントの楽天ポイントをプレゼントする。抽選のポイント進呈の当選人数は1000人。「久しぶりに」の対象者は2023年12月1日から24年5月23日23時59分まで一度も利用していない人。 

楽天ペイ、チャージ払いで最大20%還元 6月4日から 

わたしのように常時使っている人は「抽選」で20%還元だそうです(ちょっとくやしい) 

新たに金融機関が60以上加わる

あわせてきょう(6月3日)告知されたのは、楽天ペイのチャージ可能な金融機関が新たに60以上追加されたこと。 

楽天ペイメントは、「楽天ペイ」アプリにおいて、楽天キャシュへチャージ可能な金融機関を60以上追加した。きらぼし銀行、湘南信用金庫、福岡信用銀行などが対応する。 

金融機関からチャージされた楽天キャッシュは、楽天ペイアプリを通じて街中の店舗などで利用できるほか、楽天市場をはじめとした楽天グループの各種オンラインサービスでも利用可能。楽天ポイントも貯められる。楽天ペイの送付機能を使って、家族や友人に手数料無料で送金も可能。 

楽天ペイ、楽天キャッシュの銀行チャージに60行追加 

楽天ペイがいっそうの普及に相当な意気込みであることがうかがえます。 

PayPayに遅れていると危機感

この背景について、クレカ特集だと必ず解説者として登場する岩田昭男氏が「楽天の決済サービスが激変する。「決済アプリ統合」でPayPayに対抗!」という記事で解説しています。 

何より驚いたのは、三木谷社長が、キャッシュレス決済のニーズが高まるなかで楽天は業界をリードできるように、決済サービスの利便性の向上に力を入れると言っていたことじゃ。これからの時代、クレカ中心では世の中の変化に対応する動きが鈍くなる、その意味ですでにPayPayに遅れを取っていると感じているのではないか。
(略)
楽天がスマホ決済に力を入れるのは、加盟店拡大のため、という理由も大きいようじゃ。クレジットカードやIC型電子マネーの決済に必要な端末は導入コストが大きいため、楽天カードや楽天Edyの加盟店は資金力のあるフランチャイズ店舗が多かった。だがそれではPayPayのように個人経営の店舗に導入してもらえない。そこでより導入コストがかからない楽天ペイアプリを決済の中心に据えようと考えたんじゃろう。さらに、クレジットカードは概ね普及してしまって新しい展開を考えにくいという側面もあるやもしれん。

楽天の決済サービスが激変する。「決済アプリ統合」でPayPayに対抗!

「PayPayに遅れを取っている」という危機感が、誰でもチャージ払いが1.5%に拡大することや、それに合わせたキャンペーンや告知の背景と言えそうです。 

従来のユーザーは「残念な変更」

ただ、もともと楽天ペイを利用していた人、特に(わたしのように)チャージ元を楽天カードにしていた人にとってはメリットが見えないのも確か。その点、岩田氏も指摘しています。 

楽天カードからチャージしていたユーザーにとってはやや残念な変更じゃ。というのも、チャージを1000円単位で行えばポイントが付かない端数は発生しないが、支払いの場合はかならず端数が出る。「チリも積もれば~」で還元ポイントにかなり差がつくはずじゃ。一方で楽天カードからチャージせず、銀行口座からのチャージやコンビニATMでのチャージを利用する者にとってはポイント還元率が1.5倍になり、メリット増と言える。楽天ペイはこの2月に全国の金融機関からのチャージを解禁。4月にはローソン銀行ATMからのチャージも解禁しており、これらは明らかに楽天ペイの利用者数拡大を狙ったものじゃろう。 

楽天の決済サービスが激変する。「決済アプリ統合」でPayPayに対抗!

う~ん、やっぱりチャージ払い先を変更したくなるなあ… 

とはいえ、クレジットカードは楽天カードのみが対象で、ほかのクレジットカードやデビットカードを設定することはできません(JRE BANKデビットに設定変更しようと思ったら、あえなく「不可」とわかって残念でした) 

一方、金融機関は「楽天銀行以外の銀行口座は1つのみ登録できます」と書いてあります。 

それならJRE BANKを登録しようかな… 

もともとJRE BANKは楽天銀行の支店のため、たいした変化ではないかもしれませんが、どっちみちチャージ払いは1.5%還元で同じなら、JRE BANKでもいいはずです。 

メーンで使っている楽天銀行は楽天証券とブリッジ連携させているため、株や投資信託の購入、配当金の入金などで履歴がいっぱいになります。それなら楽天ペイ絡みはJRE BANKに寄せてもいいかな…と思って、手続きだけは済ませました(金融機関の設定には本人確認が必要だそうで、運転免許証や自分の顔の撮影など行いました) 

【追記】本人確認が完了して他の銀行口座を選択できるようになりましたが、JRE BANKは選べませんでした。残念…(2024.6.3 21:40)

追記】チャージ元は楽天銀行に変更しました。楽天カードの利用上限額をチャージで”消費”しないで済む、という判断です(2024.6.4 5:50)

今回の措置で楽天ペイがさらに普及するのか、先行するPayPayも対抗策に乗り出すのか……。 競争こそサービス向上の源泉。期待して見守りたいと思います。 

(いしばしわたる) 

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