NISAの成長投資枠こそ「二兎」を追いたい 

NISAの成長投資枠こそ「二兎」を追いたい 

新NISAの成長投資枠で含み益が100万円を突破しました。3月決算の配当金も入金しました。新NISAがスタートしてから半年。成長投資枠はやはり企業の成長と配当を狙うーー「二兎を追う」銘柄選びが正しいと改めて思います(2024.6.29) 

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評価益が100万円の大台に

きのうの日経平均株価は前日比241.54円高の39583.08円が終値でした。ふたたび4万円台をうかがう展開でしたので、特定口座で保有する銘柄も軒並み株価が上昇しましたが、NISAの成長投資枠で保有する銘柄も上昇。その結果、わたしのNISA口座は、評価益が100万円の大台にはじめて乗りました。 

わたしのNISA口座

ちなみに、妻のNISA口座の評価益も100万円台に乗っていますが、これはつみたて投資枠の投資信託分の評価益も加味しているので、成長投資枠だけで見ると、評価益は93万台です。 

妻のNISA口座

NISAで追求する順番

NISAの特質(売却益・配当金等が非課税、ただし損益通算はできない)を考えると、わたしは追求する順位というものがあると思っています。順番に書けば次のとおりです。 

  1. 配当金・分配金 
  2. 企業の成長性(≒含み益) 
  3. 株主優待 
  4. 売却益 

1と2は順不同でどちらも大事です。配当利回りが高くても、業績不振による株価低迷で高くなっている銘柄なら減配リスクが高まります。他方で企業の成長性は抜群でも、配当利回りが低ければNISAの最大のメリットである非課税の恩恵が小さくなってしまいます。

4の売却益も非課税ですからメリットがあるのは確かですが、NISA口座の場合は特定口座と違って、売却してすぐに違う銘柄を買えるわけではありません。売却して空いた枠を埋めることができるのは翌年からです。 

そう考えると、NISA(成長投資枠)で購入した国内株は、長期保有を前提にした銘柄にすべきで、減配リスクの低い成長企業で、かつ配当利回りの水準が高い銘柄がベストだと思っています。 

3の株主優待の順位が低いのは、株主優待は特定口座で保有していても実質非課税のためです。以前の記事を再掲しましょう。 

ちょうど「ダイヤモンド・ザイ」の最新号(23年12月号)が「新NISAのQ&A32」という特集の中で、図表もつけて解説していました(「ダイヤモンド・ザイ」は個別銘柄に触れたページは読めませんが、特集は楽天マガジンでも読めるのです)

Q:課税口座の株や投信は早く新NISAに移すべき?
A:成長株や高配当株を優先! 優待株は後回しでもOK

該当部分の本文も引用します。

株主優待に関しては新NISAによるメリットはない。もともと株主優待は、厳密には雑所得とみなされるものの実質的には課税されていないからだ。株主優待に関しては課税口座と新NISA口座で扱いは変わらないので、優待株は後回しでもOK。値上がり株が狙える成長株や、高配当株を優先して新NISA口座に移すのがオススメだ。

この記事は、すでに特定口座で保有している銘柄をどの順番で新NISA口座に移すかーーという設問ですが、これから国内株を買おうと考えている人にもあてはまります。

新NISA口座で買うのは高配当株のほうがメリットがあり、株主優待が魅力(でも配当利回りは低い)という銘柄は特定口座(源泉徴収あり)で購入すればよいでしょう。

「高配当株」がトレンドになっている理由 

したがって、NISA(成長投資枠)では、 

  1. 配当金・分配金 
  2. 企業の成長性(≒含み益) 

を兼ね備えた銘柄、つまり「二兎」を追うのがいちばん合理的だ…ということになります。 

銀行・商社・保険株が牽引

わたしはそのような考えのもと、昨年末に銀行・商社・保険株を中心に購入候補の銘柄を選び、1月中に成長投資枠(240万円)を埋め終えて間もなく半年がたちます。 

全体の成績は上述の画像のとおりですが、個別にみていきましょう。 

次の画像は、銘柄ごとの評価損益がわかります。 

わたしのNISA成長投資枠の銘柄
妻のNISA成長投資枠の銘柄

リート以外はすべてプラスで、もくろみどおり、銀行・商社・保険株の含み益は非常に大きなものがあります。 

配当・分配金は源泉徴収されず

次の画像は、これまでの配当金・分配金です。 わたしが4万2390円、妻が4万0122円、合計で8万2512円を受け取りました。

わたしのNISA成長投資枠の配当金・分配金(6月29日時点)
妻のNISA成長投資枠の配当金・分派金(6月29日時点)

12月には中間決算を受けた配当金が入りますし、リートも年2回分配金が支払われますので、おおよそ通年は倍近い金額が入ってくると思えばいいでしょう。

特定口座なら20.315%の税金がかかって、8万2512円なら1万6762円が源泉徴収されるところが、まるまる配当金・分配金が入金されてくるので、これが毎年続くことだと思うとNISAの恩恵は絶大です。  

NTT株を見送った理由

知人から「NTT株はどうして買わなかったの?」と聞かれたことがあります。 

正直に言えば、昨年末に選んだ購入検討対象にNTTは入っていましたし、株価の推移をずっと見ていました。でも、わたしの基準からすると「割高過ぎて買えなかった」というのが実情です(ですから、ここ最近のNTT株の下落を受けて、特定口座ではしっかり買い増しています) 

そう考えると、やはり「割高の時は手を出さない」というのも、NISA(成長投資枠)の銘柄選びでは重要な要素かもしれませんね。 

ともあれ、この半年は上々なスタートでした。株価は上がる時もあれば下がる時もあるので、評価益が100万円の大台を割りこむ時もあるでしょうが、それでも 

  1. 配当金・分配金 
  2. 企業の成長性(≒含み益) 

の「二兎」を兼ね備えた銘柄を追い求める姿勢を堅持して、来年の枠(240万円)でどこを買おうか、そろそろ四季報を眺めながら物色し始めようと思います。 

(いしばしわたる) 

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