高配当銘柄をどうやって探したらよいか:意外なアクティブ型活用法

高配当銘柄をどうやって探したらよいか:意外なアクティブ型活用法

24年1月スタートの新NISAに向けて、高配当株に関する関心が高まっています。非課税の恩恵を最大限享受するなら配当利回りがよい銘柄を長期に保有したいーーと思うのは至極当然ですし、わたしもそのつもりです。でも、どうやって探したらよいか。そんな悩みに答えるような記事を読みましたので紹介します(2023.10.25)  

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アクティブ型投信に注目

その記事は、佐藤治彦氏(経済評論家)執筆の「プロが選択した「高配当銘柄」11選。新規上場した“アクティブ型投信”の組み入れ銘柄に注目」です。 

投資信託は「インデックス型がよいか、アクティブ型がよいか」というテーマは、手数料の安さからインデックス型に軍配が上がる……というのが通り相場。先日の週刊東洋経済の新NISA特集でも「インデックスには誰も勝てない」というコラムが載っているほどです。 

わたしも積み立てている投資信託はすべてインデックス型です。 

では、佐藤氏がなぜ、あえてアクティブ型に「注目」するかと言うと、高配当銘柄は、業績低迷ー株価低迷の悪連鎖から高配当になっている銘柄も一部混ざっているため、きちんと見極めて買わないと手痛い思いをしかねないからです。 

悪い高配当株もある

配当利回りは、  

配当利回り(%)=1株あたりの配当金÷1株あたりの株価×100  

という計算式です。

配当金(分子)が増えて高配当になるのならよいのですが、株価(分母)が下がっても配当利回りは上昇します。株価が下がって高配当になっている銘柄は、株価が低迷したままなら、減配するリスクが高まります。 

例えば、すこし古い例ですが、父と娘で経営権争いを演じて結局ヤマダホールディングスに飲み込まれた「大塚家具」は、経営難にもかかわらず高配当でした。 

この騒動を扱った高橋篤史氏のノンフィクション「亀裂」(講談社)から該当部分を引用しましょう。 

プロキシファイト(委任状争奪戦)を有利に運ぶため久美子がとったのは株主還元の強化策だった。年間配当を2倍の80円に引き上げるとしたのだ。 

(略) 

会員制をやめ敷居の低い店舗に変えたものの、誰もが買える手頃な価格帯の家具を取り揃える商品開発力には欠けているため、大塚家具の売上高はその後、激減した。 

(略) 

2016年12月期、大塚家具の最終赤字は45億円もの巨額に上った。それでも株主に公約した年80円配は維持しなければならない。またもや15億円の流出である。2017年12月期、最終赤字は72億円へとさらに拡大した。年40円へと減配したものの…… 

こんな高配当銘柄は絶対に願い下げです。 

ちゃんと業績が右肩上がりで、かつ株主還元に積極的な高配当銘柄を保有したい……そう思うのは当然でしょう。 

健全性、成長性も考慮

そこで佐藤氏の記事です。 

高配当といっても、どの会社でもいいわけがない。 

銘柄選びの参考にしたいのが、9月7日にアクティブ運用の上場投資信託が、東京証券取引所に6本上場したことだ。 

(略) 

今回上場したのは、野村アセットマネジメント、三菱UFJ国際投信など3社による合計6本。アクティブETFは指数連動型ではないので、ファンドマネージャーが銘柄を選択する。そのテーマとしては「PBR1倍割れ解消推進」「政策保有解消推進」などもあるが、多くは『高配当銘柄』に注目したものなのだ。 

これらのファンドマネージャーが選ぶのだから、配当金が高いだけでなく、企業としての健全性、成長性も考慮されているはずだ。 

なるほど。確かに……。 

佐藤氏が抽出した11銘柄

佐藤氏はこの記事で「高配当銘柄のアクティブファンド ETF」に組み込まれている銘柄のうち「相応の組み入れ比率」のある銘柄の中から、配当利回りの高い順に11銘柄を抽出しています。 

  • 日本たばこ産業(2914)5.53%、 
  • ソフトバンク(9434)5.14%、 
  • 神戸製鋼所(5406)4.92%、 
  • JFEホールディングス(5411)4.73%、 
  • 日本製鉄(5401)4.66%、 
  • SOMPOホールディングス(8630)4.64%、 
  • いすず自動車(7202)4.42%、 
  • 商船三井(9104)4.38%、 
  • MS&ADインシュアランスグループ(8725)4.33%、 
  • 日本郵政(6178)3.94%、 
  • ゆうちょ銀行(7182)3.78% 

また、1社のETFに組み込まれているものの高配当ということで、 

  • あおぞら銀行(8304)5.37% 

も挙げています。 

アクティブ型投信もこのような活用方法があるのですね。とても参考になりました。 

ちなみに佐藤氏が抽出した12銘柄のうち、わたしは11銘柄を保有しています(妻名義を含む)。安全性の高い高配当銘柄をきちんと選んでいたんだな…と安心しました。 

(いしばしわたる) 

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