トランプショックとして「永遠に記憶される」のではないでしょうか 

トランプショックとして「永遠に記憶される」のではないでしょうか 

世界同時株安の様相です。しかもリーマン・ショック級の……。7日の日経平均株価は一時3万1000円台に割り込む大幅急落でしたが、問題は底が見えないことです(2025.4.7) 

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4月2日の「相互関税」発表

すべてのきっかけは、トランプ米大統領が4月2日(現地時間、日本時間は3日)行った「相互関税」に関する発表でした。

「4月2日は、米国産業が再生し、再び豊かになり始めた日として永遠に記憶されるだろう」 

読売新聞オンライン – トランプ氏、相互関税は「経済的な独立宣言」…演説で「4月2日は永遠に記憶される」

大統領はこう高らかにアピールしたそうですが、大統領およびその取り巻き以外は、茫然とした気持ちで相互関税がもたらす悪影響ーー報復関税の応酬、物価上昇、景気後退ーーが頭をよぎったに違いありません。その結果が2日以降の世界的な株価急落です。 

これが昨年8月の日経平均株価のブラックマンデー越えの急落と異なるのは「災厄の始まり」であるーーという点です。 中国がさっそく報復関税を発動しました。明日以降も市場の動揺が収まるとはとても思えません。 

1日で800万円の含み益消失

わたしと妻の国内株式の評価損益は、きょう一日だけで800万円以上減りました。

わたしの国内株式
妻の国内株式

わたしが前日比430万円強のマイナス、妻が370万円強のマイナス。ふたり合わせて800万円強の含み益が一日で消し飛んだ計算です。

国内株式全体の含み益は、わたしが455万円強、妻が310万円強まで減りました。 もしも同じ規模で明日も減れば妻は含み損となり、わたしも早晩マイナスに沈むでしょう。

NISAは含み損に沈む

NISA口座は一足先に含み損となりました。24年1月以来、評価損益がマイナスになったのは初めてです。 

わたしのNISA口座

 

妻のNISA口座

多い時は120万円台の含み益だったのに、たった1日でマイナスまで落ち込むとは…。 

年間400万円超の配当維持

しかし、自分にとって大事なのは、老後資金の支えとなる年間の配当金額です。 

どんなに含み益を減らしても、年間配当額はまったく減っていません(この間も僅かですが買い増したりしたため、むしろ増えています) 

4月2日の画面
4月4日の画面
4月7日の画面

明日以降も国内株の時価評価額は減り続けるでしょうし、早晩、わたしも妻も含み益はゼロとなり、マイナスに沈むことになるでしょう。トランプ・ショックが一時的な現象とは思えませんから……。 

それでも、わたしが保有する各銘柄が減配さえしなければ、この吹き荒れる嵐のなかでも、わたしは心穏やかにしていられます。むしろ「暴落時は絶好の買い場」と言いますから、株価急落で割安になった高配当銘柄や株主優待銘柄の買い増しを狙うつもりです。 

投資信託は売却して正解

一方、投資信託は3月中旬にすべて売却し、積立設定も解除しました。その際に記事にまとめています。 

2020年から続けてきた積立投資信託をやめました
トランプ大統領の一貫性のない関税政策にアメリカ経済が翻弄されています。米S&P500種株価指数も下落、「トランプ不況」リスクが公然とささやかれ出しました。わたし…
hintnomori.com

長期のチャート図(5年)でみれば、24年夏の下落もすぐに復調したように、今年に入ってからの下落は一時的なものかもしれませんし、長期で見れば経済成長とともに右肩上がりになるのは間違いないでしょう。

にもかかわらず、わたしが積立設定を停止し、保有する投信を含み損を抱えていても売却しようと思ったのは、トランプ大統領や側近のイーロン・マスク氏への忌避感情が強いからかもしれません。
(略)
アメリカの政策上の混乱と、それが惹き起こす全世界的な混乱と疲弊は、まだまだ続きそうな予感がします。 しかもトランプ大統領は仮にも民主的な手続きで選ばれた大統領ですから、今後4年間は翻弄される可能性は捨てきれません。

そんな不安な気持ちで米国株や米国株中心の投資信託を積み立てるぐらいなら、日本国内の高配当銘柄や増配が期待できる銘柄、株主優待が魅力的な銘柄を選んで買い付けする費用に充当したほうがマシ…と思うに至りました。

2020年から続けてきた積立投資信託をやめました

この時の判断は間違ってなかったーー。4月2日の「相互関税」発表と続く市場の動揺ぶりをみれば、そのような思いが禁じ得ません。 

積立設定解除のタイミングから先月中旬に5万円ずつ積み立て、今年初めにNISA成長投資枠の端数調整を埋めるために購入した分と合わせて、夫婦とも5万円強の「楽天プラスS&P500」が残っています。 

わたしの投資信託
妻の投資信託

含み損が7~8%台でも、これが国内株式のように数千万円単位なら含み損が膨れ上がりますが、金額が5万円強なら痛みも大きくありません。 

もっとも、自分が20代30代なら、積立設定は維持しただろうと思います。下落時は多く買えるドルコスト平均法と長期に運用すれば複利効果が効いてくるでしょうから、一時的にへこんでも気にしなければいい…と思ったでしょう。 

でも、悲しいかな、60代のわたしには、トランプ大統領の愚かな振る舞いに長々と付き合っているだけの余裕はありません。 

戦後自由貿易体制の終焉

トランプ大統領は「4月2日は、米国産業が再生し、再び豊かになり始めた日として永遠に記憶されるだろう」と胸を張りましたが、むしろ、戦後の自由貿易体制が終焉を迎えた日として「永遠に記憶される」ような不吉な予感さえしています。 

少なくとも、リーマン・ショック級の世界同時株安ーートランプ・ショックの引き金を引いた日として「永遠に記憶される」だろう……。そんな思いが強まった波乱の一日でした。 

(いしばしわたる) 

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