株主優待がグレードアップする「長期保有」優遇銘柄

株主優待がグレードアップする「長期保有」優遇銘柄

貰って嬉しい配当金ですが、とりわけ長期保有を優遇する銘柄はありがたみが増します。企業側にとっても継続保有の株主が増えてメリットが大きいはず。長期保有優遇銘柄が増えることを期待します(2025.3.31) 

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QUOカードの額面が変わる

きょうはINPEX(証券コード:1605、わたし名義で800株、妻名義で800株)とクラレ(3405、妻名義で1000株)の株主優待が届きました。 

奇しくも両銘柄とも長期保有優遇銘柄です。 

INPEXの株主優待はQUOカードですが、保有株式数と保有年数で金額が変わってきます。 

わたしは2022年に400株購入、今年で3年以上継続保有なので、QUOカードの額面は3000円です。妻は2023年に400株購入したので、現在は2年以上のカウントとなるので額面は2000円です。 

INPEXから届いたQUOカード。額面が異なることに注意

途中で買い増した場合は

わたし名義も妻名義も、昨年12月の権利確定前にそれぞれ400株ずつ買い増しました。

上記IRページの図のとおり、800株以上ならQUOカードの額面は5000円となりますが、これはいつから反映されるのかと思って、IRページを見てみたら次の図がありました。 

つまり、途中で買い増した場合でも、最初に400株以上を購入した時点(わたしなら2022年、妻なら2023年)から起算されることになります。よって来年は妻も継続保有3年以上になるので、夫婦そろって5000円のQUOカードが貰えます。 

カタログの額面が変わる

もう一方のクラレの株主優待(1000株以上)はオリジナルカタログギフトで、クラレの国内拠点がある県の特産品から選べるというものです。 

クラレのオリジナルカタログギフト(3000円相当)

保有期間で中身が変わり、3年未満は3000円相当、3年以上は1万円相当です。我が家はまだ3年未満のため3000円相当の特産品から選ぶことになります。 

途中で手放すのは惜しい

INPEXやクラレのような長期保有優遇制度を採用する銘柄は、株主側からすると「途中で手放すのは惜しい」という心理が働きます。 

企業にとっても継続保有を促す有効な仕組みでしょうから、採用する企業が増えるのではないでしょうか。特にNISAは長期保有を前提にしているので、「NISAで保有するのに適した銘柄」視されることは、企業にとってもメリットが大きいだろうと想像します。 

貸株をしてはいけない

ただ、長期保有優遇制度を採用する銘柄の場合、ひとつだけ気をつける点があります。それは「貸株をしてはいけない」です。 

貸株サービスについては過去何度か記事にしています。制度のエッセンスを過去記事から再掲します。 

貸株サービスとは、投資家が、保有している株券等を証券会社に貸し出すことで、証券会社からこれに見合う貸株金利を受け取ることができるサービスです。  

証券会社は、主に信用取引で株を空売りしたい投資家に借りた貸株を貸し出します。借りた側は「貸株料」を支払い、それが証券会社を通じて貸株をした投資家に支払われます。   

正しく「貸株」していますか 

ところが、長期保有優遇制度を採用する銘柄を貸株サービスの対象にしてしまうと、株主番号が変わってしまって継続保有とみなされないため、長期保有の恩典が得られなくなってしまうのです。過去記事から該当部分を再掲します。 

これは各証券会社とも注意喚起しています。例えば、auカブコム証券のページにはこう書いてあります。 

株を長期にわたって保有している場合、特別な優待を受けられることがあります。企業によっては優待の金額が増えたり、特別な優待品が追加されて特典をもらえたりするケースもあるでしょう。この株の保有期間は基本的に、「株主番号が変わらない限り」継続されます。
(略)
貸株サービスを利用した場合も同様に、株主番号が変更されるおそれがあります。これは、貸株サービスによって株の名義が証券会社に移転し、名義が変わった状態で株主名簿の更新タイミングを迎えてしまうことが主な要因です。

塵も積もれば山となる

とはいえ、長期保有優遇制度を採用する銘柄以外なら、貸株は”小金稼ぎ”にはなるサービスです。 

例えば、下記画像はわたしの証券口座と連携させたiGrowの入金通知です。 

わたしのiGrowの入金通知

1か月に2000円強ですから、1年なら2万4000円強となります。まさに「塵も積もれば山となる」です。 

貸株の設定は簡単

貸株サービスの利用は簡単です。国内株式のタグから「貸株」を選びます。 

国内株式のタブから「貸株」を選択する

銘柄ごとに設定できて、クラレAND DO ホールディングス(3457)は長期保有優遇制度を採用しているので貸株していません。一方、その前後のJ-REIT(不動産投資信託)は貸株中です。 

保有銘柄ごとに貸株サービスの設定ができる

権利確定日前は強制的に返却してくれます。上記画像の東急不動産ホールディングス(3289)がまさにそれです。 

設定は、銘柄ごとの「変更」ボタンをクリックすれば設定画面がポップアップします。 

「変更」を押すと設定画面がポップアップする

この「貸出設定」で現在は「未貸」となっているところを「全貸」を選べばいいだけです。「株主優待・配当金自動取得」で「優待・有配優先」を選んでおけば権利確定日前に返却されるので、配当金や株主優待はきちんと受け取れます。 

長期保有優遇制度の銘柄からやや脱線しましたが、貸株サービスは意外と知らない人が多いので付記した次第です。参考にして頂けたら幸いです。 

(いしばしわたる) 

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