権利付最終日の銘柄が多い3月27日、わたしが保有する地方銀行株は軒並み上昇し、いくつかは年初来最高値を記録しました。地銀株は株主優待が魅力な銘柄が多く、それも物色された理由でしょうか。ともあれ3か月後に届く優待が楽しみです(2025.3.27)
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年初来最高値が6銘柄
27日の日経平均株価は、トランプ米大統領の自動車関税に関する発表の影響を受けて3営業日ぶりに反落、一時400円安となりました。わたしが保有する銘柄でも自動車部品メーカーなどの銘柄が値を下げました。
その一方で軒並み上昇したのが地方銀行株です。わたしが現在保有する13銘柄を前日比の値上がり率で並べると次のようになります。
- 滋賀銀行(8366) +5.36%
- めぶきフィナンシャルグループ(7167) +3.10%
- 群馬銀行(8334) +2.70%
- ひろぎんホールディングス(7337) +2/54%
- 山口フィナンシャルグループ(8418) +2.50%
- いよぎんホールディングス(5830) +2.28%
- ふくおかフィナンシャルグループ(8354) +2.23%
- 七十七銀行(8341) +2.10%
- ちゅうぎんフィナンシャルグループ(5832) +1.98%
- 百五銀行(8368) +1.85%
- 第四北越フィナンシャルグループ(7327) +1.67%
- 山陰合同銀行(8381) +1.31%
- 東邦銀行(8346) +1.10%
このうちゴシックの滋賀銀行、めぶきFG、群馬銀行、いよぎんFG、七十七銀行、ちゅうぎんFGの6銘柄は、取引時間中に年初来最高値を記録しました。
内需株として物色
地銀株については、日本経済新聞が3月12日に「地銀株が軒並み高 利上げ観測で業績期待の内需株物色」の見出しで記事にしています。
12日の東京株式市場で地銀株が軒並み高となった。業種別日経平均株価「銀行」の前日に比べた上昇率はおよそ3カ月ぶりの大きさになった。海外景気の先行き不透明感が強く、内需株の中でも、日銀の追加利上げ観測から利ざや改善による業績期待が強い銀行株が買われている。メガバンクに比べて出遅れていた地銀株の上昇が目立つ。
野村証券の神谷和男ストラテジストは「トランプ米大統領の関税政策を巡る不透明感が増し、国内消費も芳しくない中で投資家は次の投資の軸を探している」と話す。そのうえで「内需株の中で有力視されているのが地銀株」と指摘する。日銀の追加利上げ観測が根強いなか、「追加利上げのたびに買われてきたメガバンクと比べ、出遅れた地銀株に注目が集まっている」(内藤証券の田部井美彦投資調査部長)
日本経済新聞 – 地銀株が軒並み高 利上げ観測で業績期待の内需株物色
27日の上昇ぶりも、追加利上げは見送られたものの、トランプ関税で振り回されている状況から内需株の一角として物色された可能性はありそうです。
「金利ある世界」で株価上昇
わたしは昨年初めに地銀株を意識して買い集めました。いよいよ「金利ある世界」に戻ろうとする中で、すでに保有するメガバンク以外にも広げて購入しました。
過去に記事にした際の株価が載っているので、現在の株価を加えて一覧にしてみました。株価は24年2月2日、24年7月12日、25年3月27日の終値の順です。
- 滋賀銀行 3895円 ⇒ 4130円 ⇒ 5500円
- めぶきフィナンシャルグループ 438.9円 ⇒ 605.1円 ⇒ 765.4円
- 群馬銀行 733.8円 ⇒ 1012.5円 ⇒ 1329.5円
- ひろぎんホールディングス 990.9円 ⇒ 1202円 ⇒ 1294円
- 山口フィナンシャルグループ 1397円 ⇒ 1801円 ⇒ 1867.5円
- いよぎんホールディングス 989.8円 ⇒ 1540円 ⇒ 1837.5円
- ふくおかフィナンシャルグループ 3637円 ⇒ 4241円 ⇒ 4258円
- 七十七銀行 3550円 ⇒ 4385円 ⇒ 4911円
- ちゅうぎんフィナンシャルグループ 1032.5円 ⇒ 1644円 ⇒ 1778円
- 百五銀行 570円 ⇒ 665円 ⇒ 770円
- 第四北越フィナンシャルグループ 4055円 ⇒ 5130円 ⇒ 3350円(24年10月1日に1:2の株式分割 )
- 山陰合同銀行 1007円 ⇒ 1416円 ⇒ 1392円
- 東邦銀行 314円 ⇒ 320円 ⇒ 368円
山陰合同銀行以外はすべて右肩上がりで上昇しています。メガバンクの上昇ペースはそれ以上なのですが、それでも立派な上昇カーブと言っていいでしょう。

地元特産のカタログギフト
しかも、メガバンクは株主優待がありませんが、わたしが保有する地銀株はすべて地元特産品のカタログギフトが株主優待として送られてきます。過去の記事から再掲します。
群馬銀行の優待はきょう(6月3日)届きました。 1000株保有の場合は2500円相当ということですが、目移りするほどバラエティ豊富な特産品が並んでいます。
ものすごく心惹かれたのが川場村のヨーグルト。「道の駅」で販売されているヨーグルトで、アップルパイと並んで人気商品。テレビでも何度も取り上げられています。
さらに迷わせるのが、同封された「TSUBASAアライアンス共同企画」のチラシ。第四北越フィナンシャルグループから新潟県の「長岡産コシヒカリ」と「自家製さば西京風味噌漬5枚」、ちゅうぎんフィナンシャルグループから岡山県の「果実ごろごろアイス詰合せ」「小さな酪農家のまじめなアイス8個セット」など、他県の地銀が用意した特産品計12品を選んでもいい、という建付けです。
「三兎」銘柄の地銀株で株主優待を楽しむ
いよぎんHDの株主優待は、1000株以上で「愛媛県特産品」または「TSUBASAアライアンス共同企画特産品」のカタログから選択する形式で、5000円相当となっています。
しかし、これは「愛媛県特産品」の一択です。A4サイズで30ページもあるカタログギフトで、「海」のページには海産品、「水」のページには日本酒……という具合に、これでもかとばかりに地元産品が並んでいて、正直、カタログギフトが見飽きません。
地元愛あふれる地銀株…見ていて楽しいカタログギフト
27日は権利付最終日。その日までに購入すると(保有期間1年以上の銘柄でなければ)6月には上述のようなカタログギフトが郵送されてきます。

内需株の物色が株価上昇の主因だろうけど、やっぱり優待の魅力もなにげに影響しているんじゃないかしら…
繰り返しますが、企業の多くは27日が権利付最終日。この日をにらんで優待株を物色した人も多いでしょう(わたしも当然そうです)

明日28日の「権利落ち日」以降、株価が下がる銘柄も出てくるでしょう。
でも、株主優待が魅力的なら、下値を支える効果もあります。何より優待を楽しみにしようではありませんか。
(いしばしわたる)
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