やはり名著です…改訂版「お金の大学」読みました

やはり名著です…改訂版「お金の大学」読みました

投資を始める際の入門書として有名な両@リベ大学長の「本当の自由を手に入れる お金の大学」(朝日新聞出版)の改訂版が発売され、さっそく読みました。内容の大筋が変わっているわけではありませんが、この4年間の経済動向を踏まえた加筆修正があり、とても興味深い内容でした(2024.11.27) 

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4年ぶり改定版、早くも20万部!

改定版の出版は、「【発売前重版で話題!】140万部突破の超ベストセラーが更にパワーアップ!『改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学』11/20(水)ついに発売」というウェブ記事で知りました。 

お金に困らないための「5つの力」(貯める/増やす/稼ぐ/使う/守る)を項目別にわかりやすく解説した『お金の大学』が、全国民待望の大改定。発売前から話題を呼び、予約も殺到! 早くも20万部突破を達成した『改訂版 本当の自由を手に入れるお金の大学』は、11月20日(水)についに発売! 

「社会人は必読」「老後の不安がなくなった」「金融教育の教材にしたい」 

など、読者のみなさまから絶賛の声が殺到し、Amazonレビューは異例の1万件突破、平均評価は5点満点中4.6という驚きのスコアを記録! 発売から爆速でミリオンセラーとなった前代未聞の書籍『本当の自由を手に入れるお金の大学』(2020年発売)がこの度、全国民待望の改訂版として朝日新聞出版から刊行されました! 

【発売前重版で話題!】140万部突破の超ベストセラーが更にパワーアップ!『改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学』11/20(水)ついに発売

記事を読むと、データを最新のものに更新したほか、ページ数も52ページも増える大幅加筆となっているそうです。 

株式会社朝日新聞出版予約開始と同時に注文殺到! 発売前大増刷でいきなり20万部突破!! 2024年11月20日(水)、朝日新聞出版は『改訂版 本当の自由を手に入…
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2020年の出版から4年分の変化ですし、この間にNISAが大きく制度変更しています。わたしも「お金の大学」を再読するつもりで改定版をさっそく購入しました。 

新NISAが名著改定後押し

巻頭の「改訂版の刊行にあたって」で、筆者の両@リベ大学長は、「2冊目を出しませんか」「今度はこんなテーマでどうですか?」と多くの出版社から誘われたけれどすべて断ったと書き、その理由を「『お金の大学』より良い本を、書ける気がしない」と書いています。 

「この一冊をマスターすれば、一生お金には困らない」
「家族や友人に1冊だけ勧めるとしたらコレ!」
自身を持ってそう断言できる、最強の1冊です。
「もう、二度と本を書くことはないだろうな」
これが、正直な感覚でした。

にもかかわらず、改訂版を刊行することにしたのは、 

  • ユーチューブで動画コンテンツを作る過程で「お金のノウハウ」がさらに貯まってきた 
  • リベシティを運営するなかで、多くの人がどこでつまずいているのかデータが貯まってきた 
  • 度重なる法改正等で、原著のデータが古くなってきた 
  • 世界的にインフレが進み、日本でもデフレ脱却が見えてきた 

という理由と共に「投資優遇税制『NISA』が超強化された」ことを挙げています。文中では、 

ふっふっふ。日本政府が用意したすんばらしい制度や。
将来、NISA億万長者がどんどん誕生してくると思うで。

と手放しの持ち上げようです。 

やはり、新NISAは名著「お金の大学」を改訂させるほどの神改正だった、ということだよな! 

新NISAの項目では「NISAのギモン ~教えて!ヒトデ先生~」という初心者向けのQ&Aもついています。このあたりは改定版を出した理由の2(多くの人がどこでつまずいているのかデータが貯まってきた)が関係してそうです。 

新規項目にサブスク

新NISA以外にも、項目が新規に加わったものがあります。1つはサブスク、もう1つが家計管理です。原著のSTEP1《貯める》ー支出を減らして貯蓄を増やそうーは、 

  1. 通信費 スマホは格安SIMに変えよう! 
  2. 光熱費 電力会社を乗り換えよう! 
  3. 保険 保険を正しく見直そう他 
  4.  家の《リセールバリュー》を考えよう!他 
  5.  車は買うな!買うなら中古!他 
  6. 税金 サラリーマンも節税しよう他 

の6項目でしたが、改定版では、2の光熱費がスッポリ落ちて、代わりに「サブスク サブスクを可視化しよう」に置き換わりました。そして、「税金」の次に7番目の項目として「家計管理 家計管理をマスターしよう他」が加わりました。 

サブスクをみてみましょう。 

ほな、次はサブスクの見直しや。
今、どれぐらい契約してるん?

たいした数じゃないよ。えっとね。Amazonプライム、Netflix、新聞ぐらいかな。いや、まだあるな。Apple Music、dマガジン、YouTube Premium、Googleフォト……。

やりすぎや!はよ見直さんと、一生お金が貯まらんで。

両さんはサブスクの管理ポイントとして、 

  • 抜け漏れなく一覧にせよ 
  • 何かを入れたら、何かを抜け 
  • 価値判断は、投資額で 

の3点を挙げています。1と2は見出しだけみて想像がつくと思うので、3だけ紹介します。 

月1,000円のサブスクがあったとする。お金持ちはこう考える。
「1年使ったら12,000円かぁ。これを資産所得で賄おうとすると、少なくとも30万円は必要だな(30万円×利回り4%=12,000円)。それだけの価値が、このサービスにあるかな?」

う~ん、耳が痛い… 

家計簿アプリを推奨

新規に加わった家計管理は、事前準備として「余分な銀行口座やクレジットカードを解約する」「家計管理アプリを使う」を挙げています。 

(余分な銀行口座やクレカを解約して)手元に残った「選ばれし銀行口座」「選ばれしクレジットカード」を、家計簿アプリに連携するんや。そして、今後は可能な限り「クレカ払い」「銀行引き落とし」で決済するようにする。現金は使わない!そうすると、こうなる。

  • 家計簿アプリが、自動で家計簿を作ってくれる
  • いつでもどこでも、リアルタイムで家計を把握できるようになる
  • グラフで、収支や資産の変動を分かりやすく見える化できる

今までの「手書きの家計簿」は何だったんや!という便利さや。一度使ったらやめられなくなるで。

両さんはそのうえで、 こう言っています。

ワシのおすすめ家計簿アプリは、マネーフォワード ME
連携する銀行口座やクレカが4つまでなら、無料で使い倒すことも可能や。
そういう意味でも、銀行口座やクレカの数は絞っておこうな。

【公式】お金の見える化アプリ「マネーフォワード ME」紹介動画

「選ばれし…」に目からウロコ

家計簿アプリはわたしも使っていますが、この「選ばれし銀行口座」「選ばれしクレジットカード」という書きぶりが、わたしにはヒットしました。 

そうか、マネフォは”選ばれし”4口座だけ連携して使えばいいな! 

わたしは同じ家計簿アプリでも「Zaim(ザイム)」は無料で連携する銀行口座やクレカが無制限に使えるため、Zaimをメーン、マネーフォワードME(マネフォ)はサブで使っていました。 

マネフォをメーンで使うとなると、どうしても無料で使える範囲の4口座に絞れません。メーンは楽天銀行楽天カードですが、税金の引き落としでみずほ銀行も残してありますし、運賃4割引券が欲しいのでJREバンクJREカードもあります。Vポイント絡みで三井住友Oliveとセットで三井住友カードもあり、イオンで買い物するだけのために持っているイオンカードがあります。家計簿アプリは証券口座も連携できるので、楽天証券SBI証券があります。 これでも、個人的には相当絞ったつもりですが、とても4口座におさまりません。 

住信SBIネット銀行は解約したし、セゾンカードも解約したし、野村證券も解約したし……。これ以上はさすがに無理…… 

そう思って、家計簿アプリで人気のマネフォをメーンで使うのは逡巡してたのですが、改定版「お金の大学」を読んで、家計簿アプリの連携は最初から日常使いする銀行とクレカに絞ればいいと気づかせてもらいました。「選ばれし…」という単語は、個人的には目からウロコでした。 

サブスクの落とし穴にはまらないようにしよう
今朝(3月27日)の読売新聞の連載記事で、解約したくても解約させてくれないサブスクの話が載っていました。サブスクの落とし穴にはまらないためにもっとも大切なのは支…
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便利な機能満載の「家計簿アプリ」を使いこなそう
きのうの記事で、サブスクの落とし穴にはまらないように「家計簿アプリ」を使ってみては…と書きました。家計簿アプリはもう少しくわしく書く必要があると思い、わたしの使…
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わたしの家計簿アプリの使い方

もっとも、わたしは、家計簿アプリはこんな使い方をしています。 

スマホ:
マネフォわたしのIDで認証:楽天銀行、楽天カード、楽天証券、SBI証券の4口座と連携)
ザイム妻のIDで認証:全銀行・クレカ・証券と連携)

タブレット:
マネフォ妻のIDで認証:楽天銀行、楽天カード、楽天証券、SBI証券の4口座と連携)
ザイムわたしのIDで認証:全銀行・クレカ・証券と連携)

自分のお金の流れを可視化するするだけでは”穴”があります。妻の分も把握してこそ家計管理ですから、このような使い方をしているわけです(明朗会計はお互い様なので、妻のスマホとタブレットも同じように設定しています)

《稼ぐ》より《増やす》を前に

話を「お金の大学」に戻しましょう。 

新規に加わった項目以外にも変化があります。それは構成の入れ替えです。 

【原著】
STEP1《貯める》-支出を減らして貯蓄を増やそう-
STEP2《稼ぐ》-稼ぎを増やして蓄財ベースを上げよう-
STEP3《増やす》-貯蓄を投資にまわして資産運用しよう-
STEP4《守る》-形成した資産を守ろう-
STEP5《使う》-人生を豊かにすることに使おう-

【改定版】
STEP1《貯める》-支出を減らして貯蓄を増やそう-
STEP2《増やす》-貯蓄を投資にまわして資産運用しよう-
STEP3《稼ぐ》-稼ぎを増やして蓄財ベースを上げよう-
STEP4《使う》-人生を豊かにすることに使おう-
STEP5《守る》-形成した資産を守ろう-

《稼ぐ》と《増やす》を入れ替えて(赤線部分)、《増やす》を前に持ってきたことと、《守る》と《使う》を入れ替えて(黄線部分)、《守る》を締めに持ってきています。また、原著では不動産関係は《増やす》で不動産投資でしたが、改定版では《稼ぐ》で不動産賃貸業と改まっています。 

なぜ構成をいじったのでしょうか。 

これはわたしの想像ですが、政府による「貯蓄から投資へ」の掛け声のもと、《増やす》に出てくる株式投資を始めた人が、この4年のあいだに格段に増えたからではないでしょうか。《稼ぐ》は、要は副業です。副業の広がりよりも、新NISAの登場で株式投資を始める人がズバリ増えたから…と想像しますし、全体の構成は改定版のほうがしっくりきます。 

この4年で落とし穴が増えた

では、《守る》を最後の項目にした理由はなんでしょうか。

原著と改定版の《守る》を比較すると、データの更新以外に「資産を守る防衛知識 これって毒キノコ?要注意リスト」というページが新たに加わっています。 

  • 危うい投資:貯蓄型保険、仕組み預金・仕組債… 
  • 高額手数料の温床:ハウスメーカー(住宅展示場)、無料のFP相談窓口… 
  • 借金になる買い物の仕方:残価設定型クレジット(残クレ)、2年後返却の1円スマホ… 

などとともに「詐欺・ぼったくりの入り口」があります。原著にも、特殊詐欺や「ぼったくりファンド」は出てきますが、「知らない電話番号の着信」「SNSに来るDM」など、原著にはない項目が入っています。 

この4年で、SNS詐欺のような落とし穴が格段に増えたということなんだろうな… 

久しぶりに「お金の大学」を(改定版を読むかたちで)読み直しましたが、インターネットが普及する以前は一家に一冊あった「家庭の医学」のような、お金にまつわるテーマでつまずいたら見返すといい、そんな重宝な一冊だと感じました。 

原著を読んだ人にも、改定版はぜひ手に取ってほしいと思います。、 

(いしばしわたる) 

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