NISA口座の奪い合い!? 楽天証券が攻めてます

NISA口座の奪い合い!? 楽天証券が攻めてます

NISA口座を来年から別の金融機関に移管したいーー。そんな希望を持っている人は10月1日から手続きが可能で、それを見越して各社キャンペーンを精力的に打っています。中でも楽天証券はSBI証券に照準を合わせて、なかなか攻めたキャンペーンを始めました(2024.10.12) 

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NISA口座は1人1口座

ちょうど1年前頃でしょうか。新NISAはとても話題にのぼる機会が増えて、それまで投資に無関心だった人たちの間にも「自分も始めてみようかな…」と思わせる盛り上がりぶりでした。 

そんな中、日頃使っている銀行の窓口でNISAの文字をみて申し込んだ人もいるでしょうし、窓口で訊ねて勧められるまま銀行でNISA口座を作った人も少なくないでしょう。 

そして、マネー雑誌などを読んで投資に少し詳しくなって、 

「しまった! ネット証券なら手数料が無料だし、断然お得だった!」 

と切歯扼腕したという人も、おそらく結構な数でいらっしゃるのではないでしょうか。 

NISA口座は1人1口座しか作れません。ですから、別の金融機関に移管したいなら事前に手続きをしないとなりません。そして、2015年1月から別の金融機関でNISAを始めたいなら、そのタイミングは10月1日からでないとなりません。 

25年の移管は10月から手続き開始

NISA移管の手続きは「株探」の記事(NISA口座の金融機関を変更する方法は?事前に知っておくべき注意点を解説!)がわかりやすくまとめています。 

NISA口座の金融機関変更は1年ごとに可能です。
ただし、変更に際してはタイミングに注意してください。
NISA口座の変更が可能な期間は、変更を希望する前年の10月1日から変更を希望する年の9月30日までです。
例えば、2024年にNISA口座の変更を希望するのであれば、2023年10月1日から2024年9月30日までにNISA口座の変更手続きを済ませる必要があります。

また、変更を希望する年に1度でもNISA口座で商品の買い付けを行っていた場合、その年はNISA口座の変更ができません。
仮に2024年にNISA口座で買付を行っていたとすると、2024年度はNISA口座の変更ができず、2024年10月1日以降に2025年度のNISA口座の変更手続きが行えます。

NISA口座の金融機関を変更する方法は?事前に知っておくべき注意点を解説!
現在の金融機関から新しい金融機関にNISA口座を変更したい人必見!本記事ではNISA口座の変更方法や事前に知っておくべき注意点を分かりやすく解説しています。
kabutan.jp

各社ともキャンペーン合戦

最後の行ーー「2024年10月1日以降に2025年度のNISA口座の変更手続きが行えます」が大事で、これが理由でNISA口座の乗り換え希望の人を狙ったキャンペーン合戦が活況となっているわけです。 

例えば、楽天証券は「総額3億円! NISAデビュー&のりかえキャンペーン」を9月27日から始めています。 

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/campaign/20240927-01/?scid=wi_R-KC_masunisa_4Card_cpn2024&scid=su_14085

SBI証券も「NISAやるならSBIでGO! 景品総額1億円!? NISA応援キャンペーン」を10月1日から始めています。 

自分は楽天証券から移管する気がないから見落としていたけど、各社とも「ここが勝負どころ!」と気合いが入っているなあ… 

「ポイントのための修行? 不要です!」 

そんなふうに岡目八目気分で眺めていたら、きのう「楽天証券ニュース」というメールが届きました。 

楽天証券で口座をお持ちのお客様は1,100万人を突破し、国内証券単体で最大になりました。顧客満足度調査ではNo.1を総なめし、満足度の高さで皆様から選ばれています。さらに、NISAでも、NISA以外でも、業界最低水準の取引コストを実現しています。今ならお得なキャンペーンもたくさん!
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クリックしてみたら、どぎつい真っ赤なページが! 

下にスクロールしてみると、いろいろと楽天証券の特徴をパネル状に並べてあって、さすがビジュアル的にみやすいです。 

中でも、クスっと笑ってしまったのが、紫色のパネル「ポイントのための修行? 不要です!」 

あ~、SBI証券のクレカ積立「改悪」に合わせて狙い撃ちしたな… 

「修行」という単語でわかる人はわかるのですが、三井住友カードゴールドは年間100万円以上使うと、翌年の年会費(5500円)が無料になるので、頑張って100万円以上使えばお得…という考えから「100万円修行」という言い方がされるのです。 

SBI証券の「改悪」狙い撃ち

しかも、SBI証券のクレカ積立は11月分から結構大きな変更があります(下記の図) 

小さい字でわかりにくいのですが、11月分からは「年間カード利用額に投信積立分は含まれない」と変更されます。 

わたしは楽天カードをメーンで使っているので、三井住友カードで投資信託を積み立てるなら年間10万円は軽く突破しますが、それを含めずに年間10万円の買い物をする予定はありません。そのため、SBI証券でクレカ積立を行うのはすでにやめてしまっています。 

もっと悲惨なのが三井住友カードのプラチナプリファード(年会費3万3000円)です。年間500万円以上の買い物がポイントアップの条件で、それに投資信託分を含められないのでは、「年間500万円以上も買い物をしないよ!」という反応を生んだのです(SBI証券のクレカ積立「改悪」に関する記事は下記をごらんください)

クレカ積立でSBI証券の「改悪」が話題に
積立投資信託をクレジットカードで行える上限が月額5万円から10万円に拡大した「クレカ積立」ですが、SBI証券の対応が「改悪」と話題になっています。カードのグレー…
hintnomori.com

楽天証券は、SBI証券がクレカ積立の条件変更のタイミングに合わせて「ポイントのための修行? 不要です!」と打ち出したわけです。まさに”狙い撃ち”です。 

楽天証券のページは、楽天カードと三井住友カードの比較表まで載せています。 

それにしても楽天証券とSBI証券の争いは熾烈を極めていますね。でも競争が激しさを増せば増すほどサービスは向上するので、ユーザーにとってはありがたい限りです。 

NISA乗り換えを促すキャンペーンは、24年初頭の新NISAスタート時のような熱を帯びるでしょうか。帯びてくれれば投資熱が盛り上がり、株価の上昇も期待できるところです。 

キャンペーン合戦の推移にも注目しておきたいと思います。 

(いしばしわたる) 

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