暴落時の心得を学ぶ…楽天マガジンで投資系ムックを読む

暴落時の心得を学ぶ…楽天マガジンで投資系ムックを読む

楽天マガジンで配信されたばかりの投資系ムックを読みました。8月の大暴落を受けたムックですので、暴落時の心得なども出てきて、とても参考になります(2024.10.9) 

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「暴落時に買いたい最強株」

楽天マガジンで配信されたのは「乱高下も怖くない!!! 初級者のための暴落時に買いたい最強株」(大洋図書刊)です。  

「乱高下も怖くない!!! 初級者のための暴落時に買いたい最強株」(大洋図書刊)

タイトルのとおり、8月5日のブラックマンデー越えの大暴落を踏まえた内容となっているのが最大の特徴で、4人の投資家やマネー・コンサルタントが暴落時の心得を説き、暴落にも耐え得るオススメ銘柄を挙げています。 

ガチホ投資家が再登場

読み物としてもおもしろく、中でも「ガチホ投資家」として有名なぐでりんさんが”再登場”した部分は読ませました。

ムックだというのに「前号までのあらすじ」というページが、わざわざ(正確には「前号」ではなくまったく別の「ムック本」)と断り書きを入れて出てきます。 

1 1年近く前の話… 
「株を買ったら絶対手放さない」という投資家がいるとの噂を聞きつけ、取材したのが株ブロガーの「ぐでりん」さんだった。 
2と3は省略 
4 ガチホ暴落経験者の話 
そんなぐでりんさんも大きな暴落を経験しており、今回の暴落や不安定な相場への向き合い方がわかるのではないかと考えた。そんなわけで、今回もインタビューを試みたのだ。そしてその結果……

ということで、ぐでりんさんの”再登場”と相なったわけです。ちなみに、ここに出てくる「前号」は以前の記事で取り上げました。 

損切りできない「ガチホ」の理屈とは
楽天マガジンできょう(12月16日)配信されたムックで、とてもおもしろい記事を読みました。損切りできない”ガチホ”優待株投資家ぐでりんさんを紹介する記事で、記事…
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ソニー株 140万円が7万円に

漫画スタイルで編集者とライター、ぐでりんさんのリモート取材が再現されています。 

編集者:今回は暴落時にぐでりんさんがどういう対処をしてきたのかお聞きしたいです。今回も、もちろんガチホですよね。(笑) 

ぐでりんさん:もちろん! 過去にくやしい思いもしているんで、キャッシュポジションを多めにして次に備えてますよ! 

編集者:そこでお聞きしたいのですが、リーマンショックの時などはどうでした? かなりの期間、下落が続いたと思うんですが 

ぐでりんさん:そうですね。私の場合、ITバブルからサブプライム、リーマンショックと経験していますので、最低でも9年間、含み損がありましたね。当初は投資信託がメインで個別株が少なかったので、含み損は個別株→400万円、全体で→2000万円くらいでした。 

編集者:かなりの額ですが、記憶に残る銘柄とかありますか? 

ぐでりんさん:いちばん下がったのはソニーです。140万円で買ったのが、7万円になりました。5%にしぼんだんですよね。 

以前の記事でも書きましたが、ソニー株の下落ぶりは驚きですね。8月5日は過去最大の下落幅でしたが翌日には急反発。リーマンショックのように、長期に下落した時の破壊力ははるかに凄まじいものがあります。 

株価の上下動は気にしない

わたしなら心が折れただろうと思うと、ぐでりんさんのメンタルの強さに頭が下がりますが、ムックを読むと、ぐでりんさんはこんな心境だったそうです。 

初めは放心状態でした。(笑)
そのうちまぁいいかと開き直って株価を見ないようになりました

今でこそ株価のチェックはしていますが、このころは多分数ケ月に1回も見るか見ないかぐらいで本当に見てなかったな
楽しくないから興味を失っちゃったんですね

見たくないものは見たくないし、
仕事も忙しかったし、
株以外にも趣味っていうか楽しみたいことはたくさんありました

株価の上下動だけに気を取られるのはよくない…ということですね。 

現金比率を高めておく

もうひとつ、的確な助言が出てきます。 

あとは、現金比率を高めておくことです。少し前のチャイナショックやコロナショックの暴落時に、結構フルポジションで調子に乗ってかっていましたが、この時は下落時にキャッシュが足りないということも経験しました

これは他の投資家もみな指摘している点ですね。以前の記事で紹介したまつのすけさんとかんちさんの次の指摘と重なります。 

信用取引をしていると暴落時は焦ってしまう。常に買い余力の現金がある状態はオススメ。冷静に判断できるし、底値で買いやすい(まつのすけさん)  

(下落で)配当利回りが4%を超えるなど買いたい株がたくさん出てきた。しかし証券口座の資産はほぼ100%株で現金がない(かんちさん) 

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わたしも現金比率が低くて8月2日の下落で買付余力を使い果たし、8月5日はなすすべなく傍観しただけでした。今後はぐでりんさんの助言どおりにしようと思います。 

J-REITにも着目する記述

ぐでりんさんばかり紹介しましたが、ほかの投資家やマネーコンサルタントの監修部分も興味深く読みました。 特に、個人的に目に留まったのは、長期株式投資さんと頼藤太希さんがそろってJ-REIT不動産投資信託)に言及していた部分でした。 

(今回の暴落では)防衛的な意味でJ-REITも買い進めました。株価が下落しても賃料には影響しないので、分配金は安定します(長期株式投資さん) 

REITについては、租税特別措置法によって利益の90%を分配金に回せば、投資法人は法人税が免除されます。これが分配金利回りが高い理由ですが、たとえばNISA成長投資枠で分配金目的の投資をするならば、安定高配当のREITは株より有利です。特に狙い目となるのは物流系や倉庫系のREITです(頼藤太希さん) 

わたしもJ-REITは今月に入ってからも買い増しを続けているので、このくだりは「わが意を得たり!」の思いがしました。 

J-REITはどうして軟調なんだろう…高利回りは依然魅力
不動産投資信託(J-REIT)の軟調が続いています。わたしが妻名義を含めてNISAの成長投資枠で購入した3商品でも、2商品は評価損です。軟調は明らかだと思うので…
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いずれにしましても、心得の部分しかり、個別銘柄の記述しかり、なかなか読ませるムック本でした。

(いしばしわたる) 

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