映画から劇中流れる音楽に惹かれて洋楽の好みの幅が広がる…そんな洋画&洋楽紹介の3回目は「ゴースト/ニューヨークの幻」からです(2024.9.10)
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最新コミックも600円分無料で読める<U-NEXT>アンチェインド・メロディ
1990年製作のアメリカ映画「ゴースト/ニューヨークの幻」(原題:Ghost)で流れるのは「アンチェインド・メロディ」(Unchained Melody)です。
1955年の楽曲。作曲:アレックス・ノース、作詞:ハイ・ザレット。この曲は様々な言語で500種類を超えるバージョンで録音され、20世紀で最も録音された曲のうちの1曲となった。
20世紀後半のジュークボックスの基準となったのは、1965年6月にライチャス・ブラザーズが録音したバージョンである。そのバージョンは、1990年の映画『ゴースト/ニューヨークの幻』の主題歌に採用され、全英シングルチャートで1位となるリバイバル・ヒットとなった。
ウィキペディアより
もともと有名なナンバーであったとはいえ、「ゴースト/ニューヨークの幻」以後、この映画と切っても切れない関係のナンバーになったと言えるでしょう。
愛する女性を守るため、命を落とした男が霊になって寄り添う――。ロマンティックな奇跡の愛に胸を打たれる永遠のラブストーリー。 ショートヘアが魅力的なデミ・ムーアは本作で大ブレイク! 主題歌「アンチェインド・メロディ」の甘美な旋律の中、恋人役のパトリック・スウェイジとろくろを回すシーンは映画史に残る名場面としてあまりにも有名! 本作でオスカーに輝いた『天使にラブ・ソングを…』のウーピー・ゴールドバーグのコミカルな霊媒師もみどころ!
シェイプ・オブ・マイ・ハート
次は、フランスの映画監督リック・ベンソンのハリウッド進出第1作、1994年製作の「レオン」から、スティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」(Shape of My Heart)です。
孤独な殺し屋レオンが、家族を殺された少女マチルダに出会ったとき、忘れていた”愛”を思い出した。それは家族への愛、そして女性への愛。麻薬捜査官スタンスフィールドへのマチルダの復讐を助けるレオンは、その愛を、心の交流を深めていく…。
「シェイプ・オブ・マイ・ハート」はエンドロールで流れます。
I know that the spades are the swords of a soldier
スペードは兵士の剣でI know that the clubs are weapons of war
クラブは戦争の武器だI know that diamonds mean money for this art
ダイヤはお金を意味するBut that’s not the shape of my heart
でも、僕のハートの形とは違うんだ
エニワン・アット・オール
次は、1998年製作のアメリカ映画「ユー・ガット・メール」(原題:You’ve Got Mail)から、キャロル・キングの「エニワン・アット・オール」(Anyone At All)です。
ニューヨークで小さな本屋を営むキャスリーンは恋人がいるにも関わらずインターネットで知り合ったメール友達 “NY152”とのやりとりを何よりも楽しみにしている。店の近くに大手の本屋チェーンがオープンするのが少し気がかりだが、そんな悩みも“NY152” の存在が和らげてくれる。その大手チェーンを経営するジョーは商才はあるものの、女性に対して今一つのめりこめない性格で、彼もまた“ショップガール”というハンドルネームの女性とEメールで話をするのが今もっとも楽しい事だった。やがてジョーはキャスリーンの店で彼女に出会うが、自分のチェーン店が彼女の店にとって障害になることが判っているだけに複雑な気持ちだ。互いの立場がはっきり見えたキャスリーンとジョーは犬猿の仲になっていく。そんな二人にとってはメール友達との会話だけが心の拠り所。そしてキャスリーンは“NY152”から直接会う事を提案されるのだが、待ち合わせ場所に現れたのはなんとジョーだった……。
監督のノーラ・エフロンは大のポップス好きで、映画シーンの随所に既存のポップス(例えばクランベリーズの「ドリームス」やハリー・ニルソンの「虹の彼方に」)が挿入されますが、エンドロールはキャロル・キングがこの映画のために作った「エニワン・アット・オール」が流れます。
You could have been anyone at all
あなたは他の誰かだったかも知れないA stranger falling out of the blue
不意に現われた見知らぬ人I’m so glad it was you
それがあなたで本当によかった
コーリング・オール・エンジェル
最後は、2000年製作のアメリカ映画「ペイ・フォワード 可能の王国」(原題:Pay It Forward)から、ジェーン・シベリーの「コーリング・オール・エンジェル」(Calling All Angels)です。
11歳の少年トレバーは、社会科の授業中、担任のシモネット先生から「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、何をする?」と問い掛けられる。悩んだ末にトレバーはあるアイデアを思いつく。それは”ペイ・フォワード”。他人から受けた厚意をその人に返すのではなく、まわりにいる別の人へと贈っていく…という奇想天外なアイデアだった。やがて、少年の考えたユニークなアイデアが広がり、心に傷を負った大人たちの心を癒していく…。
ジェーン・シベリーはカナダのシンガーソングライターで、ウエイトレスとして働いていたコーヒーショップで歌い始め、そこでのチップで1981年にアルバムを自主制作した…という経歴の持ち主です。
「コーリング・オール・エンジェル」は1993年発表のアルバム「少年の日」所収。「ペイ・フォワード」では物語のラスト、シモネット先生(ケヴィン・スペイシー)と主人公トレバーの母アーリーン(ヘレン・ハント)が家の外に出てみると、大勢の人がロウソクを手に家を取り囲んでいた…というシーンにかぶせるように流れます。心に沁みるメロディとジェーン・シベリーの歌声が、深い哀しみと静かな感動を誘います。
恋愛映画では、以前に紹介した「ベスト・フレンズ・ウェディング」も、挿入する音楽に監督の趣向を感じる映画でした。
3回にわたり私的に映画と結びついた音楽を紹介してきました。紹介したい映画や音楽はもっともっとありますが、ひとまずここで終えます。
素敵な映画に導かれて、新しい音楽の発見がありましたら幸いです。
(しみずのぼる)
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