なつかしい洋画&洋楽:「初体験リッジモント・ハイ」ほか

なつかしい洋画&洋楽:「初体験リッジモント・ハイ」ほか

映画から劇中流れる音楽に惹かれて洋楽の好みの幅が広がる…そんな洋画&洋楽紹介の2回目は「初体験リッジモント・ハイ」からです(2024.9.9) 

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誰もがフィービーに胸熱くした

1982年公開のアメリカ映画「初体験リッジモント・ハイ」(原題:Fast Times At Ridgemont High)は、青春コメディ系のカルト的人気を誇る映画です。日本でも大人気で、2019年には日本仕様のブルーレイ(ユニバーサル思い出の復刻版)まで発売されています。

中央は近代映画社刊「スクリーン」の劇場公開時掲載記事等を凝縮したオリジナルブックレット

誰もがフィービーに胸熱くした超ゴキゲンな’80年代青春学園コメディ!! フジテレビ『ゴールデン洋画劇場』(1985年3月23日放送)版日本語吹替音声初収録! 新規特典として監督エイミー・ヘッカリングと脚本キャメロン・クロウによる音声解説を初収録! 劇場公開時の映画チラシを使用した日本オリジナルデザインアウターケース仕様で初ブルーレイ化!! 

Fast Times at Ridgemont High Official Trailer #1 – Eric Stoltz Movie (1982) HD

青春映画でR指定

映画の中身は、脚本のキャメロン・クロウが高校生になりすまして潜入取材して得た情報をもとにしていて、頭の中はセックスのことでいっぱい…という高校生たちがコメディタッチで描かれるのですが、妊娠や中絶、ドラッグといった重たい話題を取り上げていて、メイキングによると、10代向けの青春映画なのに「R指定」だったとか。 

「誰もがフィービーに胸熱くした」とあるとおり、当時絶頂期のアイドルだったフィービー・ケイツが、13歳ですでにセックスを経験した女子高生リンダ役で出演。映画の主人公である親友ステイシー(ジェニファー・ジェイソン・リー)にセックス指南をするという役です。 

しかも映画では胸をあらわにするシーンもあります。 

レンタルビデオでフィービーがトップレスになる場面はビデオの画質が粗くなった。借りた人が一時停止しすぎたからよ 

エイミー・ベッカリング監督がメイキングで話していますが、日本に置き換えて想像してみてください。絶頂期のアイドルがトップレスになるところを…。アメリカの映画はすごいなあ、と思ったものです。 

80年代ヒット曲が満載

ショーン・ペンがおバカキャラで出ていたり、とにかく話題になった映画ですが、実は使われた音楽が「80年代ヒット曲を揃えました!」という感じで、音楽でも人気のある映画です。ひとつに絞れないので、3曲紹介します。 

1曲目は、映画の冒頭に流れる「We Got The Beat」。ガールズバンドのThe Go Go’sの超有名な曲です。映画のノリノリ感を象徴するようなナンバーです。 

2曲目は、ザ・カーズの「Moving In Stereo」。フィービー・ケイツがトップレスになる有名な場面で流れるナンバーです。 

3曲目は、ティモシー・B・シュミットの「So Much In Love」。奥手のステイシーがようやく純愛相手をみつけるシーンで流れますが、もともとは1963年にヒットしたナンバー。いわばカバーですが、当時、映画の人気とともにリバイバルヒットしたそうです。 

なお「初体験リッジモント・ハイ」はサントラ盤が出ていますが、「We Got The Beat」と「Moving In Stereo」は入っていません。権利関係が理由なのかもしれませんが、映画の重要シーンで使われているナンバーなのに…と不思議です。 

レス・ザン・ゼロ

次に紹介するのは、1987年製作のアメリカ映画「レス・ザン・ゼロ」(原題:Less Than Zero)から、こちらもガールズ・バンドのバングルス「冬の散歩道」(原題:Hazy Shade of Winter)です。オリジナルは(言わずもがなでしょうけど)サイモン&ガーファンクルです。

大学の休みにL.A.に帰ったクレイは、幼馴染みのジュリアンが道を踏み外しているのに驚く。薬と酒に溺れ借金を繰り返し親にさえ見放されていたのだ。ただ一人、かつてクレイと恋仲で、今はジュリアンといるブレアだけが味方だったが彼女自身も薬の中毒だった。やがてクレイとブレアはよりを戻すが、目の前で次第にぼろぼろになっていくジュリアンを見ていられないクレイは、金を貸したリップに肩代わりを申し出るが断られる。借金の代わりに男娼紛いのことをさせられていたジュリアンを救い出し、三人はL.A.を出ようとするのだが……。 セックス&ドラッグにおぼれ、退廃した生活を送るビバリーヒルズ上流階級の若者たち。その乾いた青春を衝撃的に描いて一世風靡した大ヒット作。 

レス・ザン・ゼロ

「初体験リッジモント・ハイ」も「レス・ザン・ゼロ」も、レンタルビデオを借りて観ました。 

テーマはどちらもセックス&ドラッグですし、舞台はどちらもロサンゼルスなのに、まったく雰囲気が異なります。前者はカラッとしていて、後者は退廃的……。 

バングルスの「冬の散歩道」を聴くと「レス・ザン・ゼロ」の映画シーンを思い出すほど、わたしの中では映画と曲が分かちがたく結びついています。 

シーズ・オール・ザット

次は、1999年製作のアメリカ映画「シーズ・オール・ザット」(原題:She’s All That)から、シックスペンス・ノン・リッチャー (Sixpence None the Richer) の「キス・ミー」(原題:Kiss Me) です。

シーズ・オール・ザット

ザックは生徒会長でサッカー部のヒーロー、2000人の女の子が寝たがっている学校一イケてる男の子。しかし高校卒業のプロム・パーティー目前に、ガールフレンドに振られてしまったのだ! そんな彼に悪友のディーンが”学園一サエナイ女の子をプロム・クィーンに出来るか?”という賭けをもちかける。その対象に選ばれたのは、偶然見かけたネクラなレイニー。早速ザックは彼女に声をかけてみるけど全く相手にされず、やっとのことでデートを取り付けても悪友たちとはちあわせ。友人のパーティーに誘っても用事があると断られてしまう。しかし彼はレイニーに素敵なドレスをプレゼントし、髪形もメイクもアレンジして……彼女がこんな素敵な子だったなんて!その日から学園でのレイニーの人気は急上昇、みんなが「彼女は最高!(She’s all that)」とささやきだす。やがて本気で引かれ始める二人だったが、ザックは彼女に賭けのことを告白できずにいた……。 

これは「キス・ミー」が流れる動画を紹介しましょう。

She’s All That | ‘New Laney Boggs’ (HD) – Freddie Prinze, Jr., Rachael Leigh Cook | MIRAMAX

レイニーを演じるのはレイチェル・リー・クック。この映画の大ヒットを受けて出演したのが以前紹介したイギリス映画「シャンプー台のむこうに」です。 

ストーリーとしては、以前に紹介した「恋のからさわぎ」に似ています。どちらも1999年公開ということですから、偶然似てしまったのでしょうね。 

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 今回は青春映画からのセレクトになりましたが、次回は恋愛映画からのセレクトです。 

(しみずのぼる) 

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