モバイルSuica、ビューカード、JRE BANKは、JR東日本が推進するSuica経済圏の”三種の神器”だと思います。でも、娘ふたりが週末遊びに来たので熱っぽく語っても、ふたりとも薄い反応。話すうちに、そもそも相当な誤解があることがわかりました(2024.6.5)
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赤いSuicaを使う娘の理屈
長女はモバイルSuicaのユーザーですが、JREカードは持っていません。次女はモバイルSuicaのユーザーでもありません。

次女:だってわたしの通勤経路はメトロと都営だけだもん。だから、赤いキツネならぬ赤いSuicaで充分!
赤いSuicaとは、楽天ペイでSuicaに紐付ける機能のことで、これだと楽天ポイントが貯まります。
楽天カード、楽天銀行、楽天証券を「三種の神器」と呼ぶ次女でさえ、この認識です。
長女は、最寄り駅はJRで、駅ビルはアトレなのに、JREカードは持っていません。在宅勤務が基本の職種のため、

長女:めったに駅前までいかないからなあ…
これがJREカードに惹かれない理由というわけです。

う~ん、こんな娘たちにこそ、モバイルSuica、ビューカード、JRE BANKをそろって持つことが、どれだけ魅力的なのか伝えたい!
でも、それには根強い誤解をまず解かなくては! そんなふうに思って記事にまとめました。
電車やバスで驚異のポイント還元
そもそもモバイルSuicaを使えるのはJRだけ…というのはとんでもない誤解です。メトロでも都営地下鉄でも路線バスでも普通に使えますし、たんに乗り降りするだけでポイント(JREポイント)がつきます。
しかもポイント還元率がハンパなくすごいのです。
次女の言うとおり、赤いSuicaは楽天ポイントが貯まって、楽天経済圏の住民にはお得かもしれません。 でも、赤いSuicaのポイント還元率は0.5%、200円で1円です。
これに対して、モバイルSuicaのポイント還元率は2%、つまり50円で1円です(カード型のSuicaは0.5%)

なあんだ、たった4倍でしょ?
と思う人は、大きな勘違いをしています。
リアルに地下鉄やバスを利用するケースで考えてみてください。
たとえば、初乗り料金は営団地下鉄も都営地下鉄も180円、都営バスは210円です。
週5日、営団地下鉄(180円)と都営地下鉄(180円)を乗り継いで出社して、週末の土日は都営バス(210円)を使って買い物や遊びに出かける…という利用で、赤いSuicaとモバイルSuicaを比べてみましょう。
〈赤いSuica〉
出社1日目(往復):
営団地下鉄…0ポイント
都営地下鉄…0ポイント出社2日目(往復):
営団地下鉄…0ポイント
都営地下鉄…0ポイント出社3日目(往復):
営団地下鉄…0ポイント
都営地下鉄…0ポイント出社4日目(往復):
営団地下鉄…0ポイント
都営地下鉄…0ポイント出社5日目(往復):
営団地下鉄…0ポイント
都営地下鉄…0ポイント週末1日目(往復)
都営バス…1ポイント×2=2ポイント週末2日目(往復)
都営バス…1ポイント×2=2ポイント合計:4ポイント
〈モバイルSuica〉
出社1日目(往復):
営団地下鉄…3ポイント×2=6ポイント
都営地下鉄…3ポイント×2=6ポイント出社2日目(往復):
営団地下鉄…3ポイント×2=6ポイント
都営地下鉄…3ポイント×2=6ポイント出社3日目(往復):
営団地下鉄…3ポイント×2=6ポイント
都営地下鉄…3ポイント×2=6ポイント出社4日目(往復):
営団地下鉄…3ポイント×2=6ポイント
都営地下鉄…3ポイント×2=6ポイント出社5日目(往復):
営団地下鉄…3ポイント×2=6ポイント
都営地下鉄…3ポイント×2=6ポイント週末1日目(往復)
都営バス…4ポイント×2=8ポイント週末2日目(往復)
都営バス…4ポイント×2=8ポイント合計:76ポイント
1年間(52週)同じ行動パターンだとすれば、
〈赤いSuica〉 208ポイント
〈モバイルSuica〉 3952ポイント
となり、モバイルSuicaは赤いSuicaの4倍どころではなく、19倍もポイントが貯まることになります。初乗り料金でこの差ですから、長距離移動や利用頻度が増えれば、金額ベースの差はもっと広がります。

やっぱり緑のタヌキならぬ緑のSuica! モバイルSuicaの威力を見よ!
オートチャージはビューカード限定
次にJREカードに代表されるビューカードの魅力です。
バスに乗っていて、スマホ(モバイルSuica)をピッとやると「残高不足です」とアナウンスが流れて、後ろに並ぶ人たちがイライラしてる…なんて光景をよく見かけますよね。
モバイルSuicaにはオートチャージ機能があって、この設定をしておけば、上記のような恥ずかしい思いはしないで済みます。
ところが、オートチャージ機能に対応しているのはビューカードだけなのです。ほかのクレカでは設定できません。
ビューカードは、提携カードを含めると数多くの種類があるため、どれを選ぶかは自身のふだんの行動に合わせて選べばいいでしょう。

https://www.jreast.co.jp/card/first/

ビューカードのうち、アトレなど駅ビルでの買い物でポイント還元率が3.5%なのは「JREカード」だけです。最寄りにJR系の駅ビルがあるなら「JREカード」の一択でしょう。
一点気を付けたいのが「iiマークのあるカード」です(iiは「タイプ2」のこと)
JR東日本と提携している他社が発行するビューカードです。
ビューカードのサービスやSuica機能と、提携他社のサービスが一緒になった便利なカードですが、(株)ビューカードが発行するビューカードとは一部サービス内容が異なります。
https://www.jreast.co.jp/card/first/type2/
「iiマークのあるカード」はJRE BANKと連携できないそうなので、新しく作るならビューカードから選ばないと損です。

「iiマークのあるカード」とJRE BANKのことはこちらをごらんください
新たなJRE/Suica経済圏の誕生かもしれません
楽天ペイの「赤いSuica」は、楽天キャッシュからオートチャージできるので、ほかのクレカよりは便利かもしれません。
でも、上述のとおり、ポイント還元率に大きな開きがある以上、ビューカードを申し込む方がいいに決まっています。
ID統合まで待ってられない

次女:でもさ、設定がめんどくさいよ。ママはいいよね。パパが全部設定してくれるんだからさ…

妻:パパのこと、貸してあげてもいいよ~
まあ、設定がめんどくさいのは確かです。その点はJR東日本も強く認識しているようで、様々なサービスの統合に乗り出すことにしたようです。
中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」の策定
~Suicaを進化させ、Suicaアプリ(仮称)の創出によるSuica経済圏の拡大~2027年度までにえきねっとやモバイルSuicaなどの各種ID統合でシームレスなご利用を可能とするとともに、クラウド化による新しい鉄道チケットシステム開始で、例えば、駅ビルで一定額のお買い物をされたお客さまに帰りの運賃割引のご提供を可能にします。さらに、Suicaアプリ(仮称)を 2028 年度にリリースすることでお客さまのご利用シーンにあわせたサービスを一括してご利用できるようにします。
あわせて、新機能(※)を今後10年の間に順次追加し、進化したSuicaで、あらゆる生活をカバーすることを目指します。
(※)新機能とは、移動と一体のチケットサービス、金融・決済、生体認証、マイナンバーカード連携、タイミングマーケティング、健康、学び、物流、行政・地域サービスとの連携などを予定しています。
JR東日本プレスリリースより
でも、2028年まで待ってられないですよね。
楽天経済圏だって、最初は楽天銀行と楽天証券のブリッジ連携や楽天カードとの紐付けを行ったはずです。
同じようにモバイルSuicaとJREポイント番号の連携、JRE BANKとの連携など、ひとつひとつサイトのヘルプページを見ながらやればいいだけです。
そうすれば、あとは何も気にすることなく、JREポイントはびっくりするほど貯まっていきます。ポイントの消費先にも困りません。
やはり、モバイルSuica、ビューカード、JRE BANKは、Suica経済圏の”三種の神器”です。ID統合を待たずに使いはじめましょう。
(いしばしわたる)
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