妻と朝の散歩をしていたら「ラテ・ファクターって言葉知ってる?」と聞かれました。「いや、知らない。ラテマネーのこと?」と聞くと「半分正解」と言われました。ラテマネーを資産運用の原資に回す思考法のことだそうです(2024.5.30)
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妻が言い出したのは、読売新聞が運営するネット掲示板「発言小町」に関するまとめ記事を読んだのがきっかけです。筆者は「ひらりさ」さん。記事の見出しは「ラテマネーやめる?やめない?昇給も物価高には追いつかず」というもの。
1万2000円昇給したけれど、それは1日あたり400円のラテマネーと同じ。習慣をやめるのは難しいし、かといって物価高の中で昇給分がラテマネーで消えていくと考えるとつらい…という趣旨のことが書いてあって、そこから「ラテ・ファクター」という話につながります。
悩んでいたときに、私の心を読んだかのようなトピを見つけました。 「ラテ・ファクターなんてムリ!」 です。タイトル読んだだけで、もう共感しかない。
ラテ・ファクターとは、人気のマネーライターDavid Bachが提唱した概念だそう。毎日ラテを買う、というようなささやかな習慣を見直し、その場では小さいけれど長期的には大金になる支出を他への投資に変えることで、人生を変えようという、資産運用のコンセプトです。
トピ主のレインボーロードさん(素敵な名前だ)は……当然ラテを買うのがやめられていない人。仕事や家事のはじまりに、家の前のコーヒーショップでラテマキアートを買うのがやめられないのだとか。
「1か月にしたら結構な出費とはわかりつつも、それがやる気の源!許して!と誰かに謝りながら?買いに行っちゃう。朝日を浴び、今日も学生さんや仕事に行ってる人の顔を見て、私の一日も清々しく始まります」
読売新聞・大手小町「ラテマネーやめる?やめない?昇給も物価高には追いつかず」より
少額でも時間が味方になる
マネーライターの提唱概念と大仰に言われてしまうと、その言葉じたいを使うのをためらってしまいますが、ラテマネーを投資に回したら?という考え方は、投資に関する入門書を読めば、必ずと言っていいほど出てきます。
たとえば、わたしがこれまで書いた記事で紹介した、
山崎俊輔氏「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP社)(ラテマネーを運用すればいくらになるか)
穂高唯希氏「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」(実務教育出版)(「収入ー支出」の最大化に取り組んでますか:支出最適化15選とは)
にも出てきます。
特に山崎氏の本に出てくるグラフはとてもわかりやすいです。 1日400円の資金で積立投資信託を40年行った場合の利回り別のグラフで、まさにグラフの見出しのとおり「少額でも時間が味方になる」のがラテマネーの威力です。
わかっちゃいるけど…
でも、ひらりささんもトピ主のレインボーロードさんも「わかっちゃいるけどやめられない!」という気持ちなのでしょう。
わたしもコーヒーを飲む習慣がやめられず、妻から「ねえ、せめてドトールはやめてマックコーヒーにしたら?」と言われて、マクドナルドのプレミアムコーヒー(Sサイズ、120円)はラテマネーにカウントしない…という”ずるっこマイルール”でなんとかごまかしています。
それでも、コンビニでペットボトルは買わない(⇒空のボトルに水道水を入れて冷蔵庫で冷やして持ち歩く)し、おにぎりも買わない(⇒家で自分でつくって持ち歩く)ようにしているので、意識としてはラテマネーを資産運用の原資に回す習慣は身についています。
ひらりささんが紹介したトピ主のレインボーロードさんもマイボトルは心掛けているそう。
トピ主がえらいのは、必ずマイタンブラーを持参してラテマキアートを買うようにしていること。たしか21円くらい割引になりますよね。ラテの値段からすると微々たるものだけど、「ちょっとだけラテファクターを意識」しているのが 微笑ましい。
節約上手な人になろう
大事なのは支出管理です。その意識さえあれば、あとは投資への誤解(「投資はギャンブル」)を払拭しさえすればいいだけ。
投資信託のスポット購入が100円からできることを知らない人がまだまだいるので、わたしのように「ポイ活で貯めたポイントで投資信託を購入している」と言うだけで驚かれたりします。
ひらりささんの結論はこうです。
小町の皆さんは、節約上手な人や、すべての出費に意思を持っている人が多いんだろうなぁ……と思わされるトピだったのでした。
こういう掲示板サイトで、ほかの人がどんな節約術を実践しているか探してみるのもヒントになりそうです。
わたしも、妻に勧められたひらりささんの記事を読んで、「すべての出費に意志を」持ち続けようと改めて思いました。
(いしばしわたる)