きょうはNetflixオリジナル韓流ドラマ「美男堂の事件帖」(全18話、2022年)を紹介します。元プロファイラー刑事がイカサマ巫者(ふしゃ)となって、3年前の検事殺害事件の真犯人を捜し出して対決する…というミステリーです。でも、主人公の似非巫者演じるソ・イングクがとにかくコミカルで、笑ってハラハラドキドキできる面白ドラマです(2024.5.14)
3年前の事件の真犯人を追う
韓流ドラマはおしなべて引っ張るのが上手です。1話ずつは途中でだれるところがあっても、終盤で次が観たくなる仕掛けがあって、結局、イッキ見してしまう……そんなパターンが多いのが特徴です。「美男堂の事件帖」はまさにそうでした。
あらすじを紹介しましょう(「韓国テレビドラマコレクション2023」から)

”テウン洞の奇跡”と呼ばれる話題の古い喫茶店『カフェ・美男堂』。人気の理由は、客のどんな悩みも瞬時に解決する”最強のイケメン道士(男巫)”こと、ナム・ハンジュンのおかげ。しかし彼の神通力は偽物で、元刑事のスチョルや天才ハッカーで実の妹のヘジュンが調べた情報を、元プロファイラーという経験を生かして分析し、あたかも神のお告げがあったように見せかけていたのだ。その頃、テウン署強力7班には、班長として”ハン鬼”と恐れられるお女性刑事ハン・ジェヒが配属される。ハンジュンはジェヒの初恋の人だが、ハンジュンの親友でジェヒの兄が3年前に殺害された事件をきっかけに疎遠になっていた。そんな2人が、ハンジュンの超VIPが起こした轢き逃げ事件で再会。誤解や立場の違いから初めはぶつかり合っていたが、やがて力を合わせて3年前の事件の真相に迫っていく。
こうやってあらすじを説明すれば、ミステリーが基本プロットであることはわかります。
3年前の事件ーージェヒの兄で検事の殺害の実行役は、かなり早い回で特定されます。
ところが、実行犯は指示されて動いただけで、黒幕がわからない。その黒幕が誰なのかをめぐって、17話まで引っ張るのですから、まあすごい(でも、観ていてもう少し前の回から「〇〇が真犯人だな」と想像はつきます)
実行犯もなかなか凄くて、ハンジュンやジェヒに何度も追い詰められるのに、そのたびに逃走に成功するため、「近くに協力者がいるのね?」と思う場面があります。
つまり、典型的な「フーダニット」(Who done it=犯人は誰か)です。
笑えるイカサマ巫者
にもかかわらず、コメディの様相が色濃いのは、ひとえに主人公のイカサマ巫者が笑える存在だからで、ソ・イングクのコミカルな演技に負うところ大です。
神のお告げがあったように装う時に「ヒィィィーーー」と発する奇声とか、ジェヒに殴られてすぐ目が白目になるところとか、何とも神がかった演技です。 その一端がうかがえるユーチューブの動画をごらんください。
主人公はソ・イングク
ソ・イングクは、以前に紹介した「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」でも主人公の詐欺師役を演じたイケメン俳優です。
イケメンだからこそ「美男堂の事件帖」でのコミカルな演技が笑いを誘うのでしょう。ハマリ役だと思います。
「美男堂の事件帖」はNetflixのオリジナルドラマです。公式サイトに各回のあらすじも載っていますので、興味があればチェックしてみてください。
(しみずのぼる)
〈PR〉

