人生はじめての単元未満株を経験し、きょう(2月26日)も半導体関連銘柄の注文で試行錯誤した結果、やはりSBI証券の「S株」が自分には合っていました。迷わず単元未満株はS株で買っていこうと思います(2024.2.26)
コア・サテライト戦略
わたしはもともと高配当株投資を続けてきました。資産の多くも高配当銘柄ばかりです。
特に、この数か月、住宅ローンの繰上償還に伴う現金化の必要から保有株の一部売却を進めた結果、大型株の割合が相対的に増しました。いわゆる「コア・サテライト戦略」に照らせば、コアの資産は大型株を中心とする高配当株ということになります。
ちょっと聞き慣れない単語の「コア・サテライト戦略」は、頼藤太希、高山一恵ご夫婦の著書「1日1分読むだけで身につくお金大全100」(自由国民社)から引用しましょう。
コア・サテライト戦略は、資産全体を「コア」と「サテライト」の2つに分けて運用する投資の戦略です。
投資の運用成績は、資産配分で9割が決まります。プロの機関投資家は、お金を減らさずに増やすために、守りの資産をつくったうえで攻めの投資を行います。
(略)
守りのコア資産と攻めのサテライト資産を組み合わせて、お金を減らさずに増やすことを目指しましょう。
一般的には、コアの資産はインデックス型投資信託や預貯金・債券があてはまり、サテライトの資産で個別株やアクティブ・ファンドがあてはまると言われますが、わたしの場合、すでに高配当株が資産の中核を成しています。

それなら、自分にとって「攻めのサテライト資産」は何だろう…
そのように考えて、「セブン・サムライ」の銘柄を買ってみようかな…と思うようになったわけです。
とはいえ、「セブン・サムライ」の銘柄、特に半導体関連銘柄は値がさ株ですし、そこまで資金の余力はありません(住宅ローンの完済に伴って保有株の売却を進めたぐらいですから)
加えて、配当利回りに着目すると、あまり食指の動かない銘柄です。あくまで成長に期待しての銘柄ばかりということです。そういう意味でも、

値を下げたら単元未満株で1株ずつ買っていくスタイルが自分にはよさそう…
と思ったわけです。
週刊ダイヤモンドの半導体特集
参考にしたのは「週刊ダイヤモンド」の半導体特集でした。

最初は楽天マガジンで読みましたが、デジタル配信版ではページの割愛もあったため、保存版と考えて紙の雑誌も買い求め、そこに出てくる銘柄をヤフー・ファイナンスに登録して値動きをチェックするしくみを3連休で整えました。
きょう(2月26日)は前場がはじまってすぐ前日比で2%以上下げた銘柄がありました。

楽天証券の「かぶミニ」ならリアルタイム注文ができるはず…
そう思って、その2銘柄を注文しようとしたところ、どちらの銘柄もできませんでした。
1銘柄(日東紡績)はリアルタイム取引に対応しておらず、もう1銘柄(東洋合成工業)も「ただいま取引を停止しております」の文字が…。


楽天証券には悪いですが、注文したい時に注文できないのでは、使いたくても使えません。

これはもう、単元未満株はすべてSBI証券の「S株」で買い付けることにしよう
そう思い直してSBI証券にアクセス、狙った2銘柄とも無事に注文~約定を終えました。

後場始値で注文できるのが魅力
SBI証券の「S株」がよいところは、注文のタイミングが1日3回(「始値」「後場始値」「終値」)になっていることです。
特に、前場で値が下がったのを確認してから注文して、「後場始値」で買える点はとても魅力です(ただタイミングによって買えないケースもあるようです。上記2銘柄以外にも値を下げた銘柄がったので前場のうちに注文しましたが、結局、約定しないまま15:00を迎えました)
成行注文なので、どうしても指値注文より割高な買付価格になってしまいますが、そこは致し方ありません。成長期待で1株ずつ買っていくなら、仮に値が下がっても痛手は小さいし、あくまでサテライトの資産だから…と割り切りました。
日本企業のシェアの高さに驚く
それにしても、「週刊ダイヤモンド」の半導体特集号はとても読みでがありました。
もともと「セブン・サムライ」に日本の半導体関連企業4社が名を連ね、どういう判断で選定されたのか知りたい、と思ったのがきっかけで読み始めた雑誌ですが、こんな記述が次々と目に飛び込んできました。
半導体の製造工程(マスク製造工程、ウエハー製造工程、前工程、後工程)には15のステップがある。各ステップで活躍している材料・装置メーカーを列挙したところ、半導体業界の”黒子”の勢力図が一目瞭然になった。五つのポイントがある。
まず、①日本の材料メーカーの競争力は比類がない。シリコンウエハーやフォトレジストでは、日本が9割以上のシェアを握っている。
次に②日本の装置メーカーも強いには違いないが、材料メーカーほどの独占ぶりではない。(略)
③東京エレクトロンの競争力は折り紙付きだ。フォトレジストの塗布・現像を行う「コーダ」「デベロッパ」は世界シェア9割を握っており、複数のステップで装置を提供できるのも強みだ。
実際に、日本の世界シェアは、半導体材料(部素材)で48%、半導体装置で31%。ざっくり言えば、日本企業が材料の半分、装置の3分の1を握っている計算だ。
専門用語はわかりませんし、製造工程もよくわかりませんが、世界シェアの記述は驚きます。
味の素も半導体関連銘柄
しかも、具体的な銘柄名のページでも、シェアの記述に目をみはります。
たとえば、味の素(2802)が出てきます。
味の素が手掛ける絶縁材料「ABF(味の素ビルドアップフィルム)」は世界シェアがほぼ100%だ。「絶縁材料」とは、必要とする回路以外に電気が流れるのを防ぐ素材で、パッケージ基盤で必須となる。パソコンの主要メーカーは、ほとんどがABFを組み込んでいる。
なんと! 味の素は「香味ペースト」が美味しいけど、利回りが低いからという理由で売ってしまった自分の浅はかさを思い知らされました(すぐに味の素”推し”の長女に教えました)
世界トップシェアの記述
さて、わたしがきょうSBI証券の「S株」で1数ずつ買った銘柄も、「週刊ダイヤモンド」の半導体特集から、どのような記述か紹介しましょう。
日東紡績(3110)
祖業は繊維メーカー。現在は世界トップシェアのガラス繊維が業績の柱。半導体向けではプリント配線板や半導体パッケージ基盤の材料として用いられ、強度の高さや熱膨張への対応など付加価値が高い。グラスファイバーの糸(ヤーン)から加工まで一貫生産が強み。生成AIの普及を受けて、AIサーバー向けのマザーボードや、競争力の高いハイエンド半導体パッケージ基盤材料が足元で強い引き合いを得ている。
東洋合成工業(4970)
半導体のフォトレジスト用感光性材料、香料材料、ロジスティクス事業を軸に事業展開する化学メーカー。半導体基板に回路を転写する露光の工程で使われるフォトレジストの材料となる感光性材料で世界トップシェア。露光光源の波長ごとに感光性材料を幅広くラインアップしている点が強み。特に先端半導体で使われる光源の「ArFレーザー液浸」向けや最先端のEUV向けのシェアは50%を超えると推定される。
どちらも単元株では手が出ない株価ですから、わたしの場合は単元未満株しか選択肢はありませんが、こういう記述をみると「日本企業はすごいものだなあ」と素直に感心しますし、日本人として嬉しくなります。
半導体関連銘柄にご関心があるようでしたら、「週刊ダイヤモンド」の半導体特集はおすすめです。
(いしばしわたる)
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