楽天マガジンで配信された「日経トレンディ」の最新号(24年2月号)を読みました。特集は「ゼロから稼ぐ!新NISA 最速1億円&高配当生活」。うーん、新NISAはトレンディということですね! (2024.1.25)
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ゼロから稼ぐ!
「日経トレンディ」は、実はふだんあまり読まない雑誌です。
楽天マガジンで現在読めるバックナンバーの表紙を見ても、「ヒット予測」「ヒット商品」という文字が並んでいるように、流行を追ってヒット商品、これからヒットしそうな商品を取り上げている雑誌とわかります。

わたしは流行にそもそも疎いですし、自分のお金は自分の欲しいものに使いたい(例えば本やCD/DVD)ので、自分のニーズにはあまりしっくりしない雑誌…という印象です。それだけに、きょう(1月25日)配信された最新号の見出しは驚きました。

それにしても、表紙の見出しを見るだけでも、「ゼロから稼ぐ!」とか、ちょっと盛り過ぎのような気がします。
資産ゼロ 知識ゼロ 暇ゼロ 弱者の投資術
というのも、何ともすごいですね。中身はどうでしょうか……。
株式分割に着目
まず、特集の前文部分を引用しましょう。
2024年1月、投資の絶好機が到来。新しいNISA(少額投資非課税制度)が始まり、投資枠の拡大と無期限化によって、個人が取れる戦略の幅が劇的に広がる。しかし、この追い風にどう乗るかは、自由度が高いだけに難しくもある。新NISA時代に、初心者でも稼げる投資法をまとめた。
ページをめくると「新NISAを今始めるべき3つの理由」とあります。理由1は制度が旧NISAから大幅に拡充したことの説明で、理由2が「日本株に追い風」というもの。
日本では米国や欧州と比べて、PBRが1倍を下回り、企業価値が低いと評価される銘柄の割合が高い。これを問題視した東証は、23年3月末に改善要請を出した。各企業が成長投資や経営効率の改善などに乗り出し始めており、今後の株価の押し上げに寄与する。
理由3が「商品の選択肢が増加」で、株式分割に着目しています。
新NISAの開始を意識し、様々な企業が株式分割を実施。NTT(東プ・9432)は25分割を行った。購入するのに最低でも数十万円はかかっていた銘柄が、数万円から手が届くようになっている。特に、名が通る大企業は個人の資金を多く集めそうだ。
やっぱり株式分割は新NISAブームを加速させているようですね。

株式分割に関する過去の記事はこちら
新NISA効果? 株式分割が増えています
やっぱり新NISAにらんで株式分割ラッシュ
NISA革命の予感…人気ETFも「1→30」分割へ
老後資金1億円をつくる
さらにページをめくると「新NISAでつくる1億円を目指す最強の組み合わせ!」という見出しで、「老後資金1億円をつくる基本の考え方」と出てきます。
ただ、中身は至極まっとうで、公的年金+退職金・企業年金+自分年金で1億円にするとあって、このうちの「自分年金」部分も
STEP1:iDeCoは優先的に活用
STEP2:新NISAでなる早で投資を
と書いています。
「なる早」と書くあたり、一般の経済誌・ビジネス誌とはさすが違いますが、それでも書いている内容自体はその通りだと思います。

IDeCoとNISAについてはこちら
NISAとiDeCoについて知ろう
そして、この「自分年金」からiDeCo分を除いた新NISAの部分について、隣のページで先ほど紹介した「資産ゼロ」「知識ゼロ」「暇ゼロ」が出てくるのです。
新聞社系雑誌の安心さ
蓄えがない…「資産ゼロ」の人には、
大化け株狙い
短期間でリターンを得たい場合は、ある程度のリスクを覚悟の上で、大化け株を狙うといい。株式に投資できる成長投資枠で大化け期待の中小型株に投資。つみたて投資枠は”守り”の資産形成に使い、全世界株式インデックス型投信を購入する。
投資は分からないことだらけ…「知識ゼロ」の人には、
高配当株狙い
個別株投資を始めてみたくても投資知識に自信がないという人は、値動きが比較的少なく、着実な配当収入を得られる高配当株が買いやすいだろう。つみたて投資枠で全世界株式インデックス型投信を選び、成長投資枠で日米の高配当株を買うのが王道の戦略だ。
面倒なことはしたくない…「暇ゼロ」の人には、
ほったらかし投資
投資するための情報収集をする時間の余裕がない場合、強力な”武器”となるのが全世界株式インデックス型投信だ。1本で地域分散が図れる上、世界経済に連動した資産成長が見込めるため、長期にわたって積み立てをするだけでいい。
なるほど~。書いてあることは正しいです。
さすが新聞社系の雑誌なので、基本はきちんと押さえて書いてあるところが好感が持てますし、何より「雑誌は見せ方がほんとにうまい!」と感心しました。
個別銘柄ページも配信公開
この後のページから具体的な投資信託や個別株の紹介と続くのですが、これは雑誌の売り上げに関係するので紹介は控えます。
でも個別銘柄のページを含めて、この特集はすべて楽天マガジンで読むことができました。例えば「ダイヤモンド・ザイ」のデジタル配信版は個別銘柄のページを割愛していますから、「日経トレンディ」はずいぶんと太っ腹です。
新NISAの特集だけで47ページもあります。 若い人が手に取って、新NISAを始める手がかりにしてくれらいいな…と思います。
(いしばしわたる)