やはり関心が高いテーマなんですね。楽天証券とSBI証券のどちらがよいかーーに関する記事がまた配信されました。しかも、記事の見出しが「一択」というもの。え? どっちなの?と思って読んでみたら、なるほど「一択」はそういう意味か……と肩透かしを食った気分になりましたが、記事の内容はわかりやすく整理されていて、とても参考になります(2023.12.8)
〈PR〉
登録は簡単、3ステップのみ!無料会員登録はこちら筆者は引っ張りだこの頼藤氏
その記事は「ダイヤモンド・オンライン」が配信した記事で、見出しは「新NISA、楽天証券とSBI証券どっちがおトク?→「ポイント還元」で考えたら一択だった」というもの。
筆者は、マネー系の雑誌やムックで引っ張りだこのマネーコンサルタントの頼藤太希氏です。
頼藤氏は立場上、楽天証券とSBI証券はどちらも”お得意様”でしょうから、いずれかに偏るとは考えにくく、「え? 一択ってどういうこと?」と見出しをみてまず思いました。
というのも、マネー系雑誌は「SBI」VS「楽天」どちらに軍配を挙げているかーーという先日の記事で取り上げたムックのひとつ、「会社も役所も教えてくれない老後資金の知識 定年後のお金で損しない方法」(晋遊舎刊)で監修者を務めたのが頼藤氏だからです。
このムックは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券を比較しているものの、どれかに偏ることなくまとめていたほど。先日の記事を再掲しましょう。
2冊目は「会社も役所も教えてくれない老後資金の知識 定年後のお金で損しない方法」(晋遊舎刊)です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券の比較表を載せて「3大ネット証券は手数料・商品数とも◎」の見出し。そのうえで「選ぶポイントは3つ」という図を載せています。
こちらはマネックス証券を含めてニュートラルに書こうと努めていることがよくわかります。
マネー系雑誌で「楽天」VS「SBI」を比較する より
これほど慎重な頼藤氏の「一択」が気になり、最後まで読んでしまいました。
最初の段落で、
結論は「人による」のですが、今回は、楽天証券とSBI証券のサービスを徹底比較し、NISAを開設するなら自分はどちらが向いているかを一緒に考えていきましょう。
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/333159
と書いてあるので、「もしかして『一択』は「人による」なのか?」と疑いながら読みました。
文章はこのあと、まさに「サービスの徹底比較」をかなり詳細に書いてあるので、興味がある方は「ダイヤモンド・オンライン」でお読みいただきたいのですが、肝心の「一択」だけは、おそらくここだろう…と思う部分を紹介します。
これらのサービス(いしばし注=後述します)は、いずれも口座開設をすれば無料で利用できます。したがって、口座開設は「どっちがいい」ではなく、楽天証券・SBI証券両方とも行うのがおすすめです。そうすることで、両方の付帯サービスを活用できます。証券口座は複数開設することができ、口座開設に関しては手数料などもかかりません。
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/333159
「一択」は「どちらも」が正解のようです。なるほど、そうきたか……。
見出しは「新NISA…どっちがおトク?」なので、ふつうの課税口座で「どちらも」開設する一択というのは見出しに難ありです。もっと言えば見出しで「ポイント還元」で考えたら一択だった…と書いてあるのだから、ますます???です。
でも、ポイント還元の部分は、
【楽天証券の新NISAがいい人】
- 楽天経済圏(SPU)を利用している人
- 楽天ポイントを貯めたい・使いたい人
【SBI証券の新NISAがいい人】
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/333159
- Tポイント・Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイルを貯めたい人・使いたい人
- ポイント還元率を高めたい人
- 投資信託保有によるポイント還元をより受けたい人
という記述で、まさに「人による」という結論です。
そうすると、見出しの「一択」は、付帯サービス利用から「どちらも」か、利用する経済圏次第で「人による」かどちらかでしょう(頼藤氏の文章を読んでも明示してないので、想像するしかありません)
日経が無料で読めるのは楽天
ただ、文章はとてもよく整理されていて、それぞれの違いがよくわかる記事でした。わたしが参考になったのは主に3点です。
1点目は、付帯サービスの部分です。楽天証券もSBI証券も「会社四季報」が読める点は共通していますが、「日経テレコン」を利用できるのは楽天証券だけです。
わたしは日経新聞の購読者なので、このサービスは使っていませんが、無料で利用できるのは確かに大きなメリットでしょう。
また、楽天koboで「おすすめマネー本」が無料で読めるというのも、楽天証券だけのサービスでした。
関連記事はこちら
おすすめマネー本が無料で読める
国内株の積立投資は楽天だけ
参考になった2点目は、やはり「かぶツミ」に相当するサービスはSBI証券になかったことでした。ここは詳しく書いているので引用します。
SBI証券では、そもそも日本株の積み立て投資ができません。グループ会社のSBIネオモバイル証券ではできたのですが、2024年にSBI証券に統合されることとなり、以後も今のところ日本株の積み立て投資ができるというニュースはありません。
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/333159
資金的に余裕がない人や株の初心者が、積立投資信託のように国内株を積み立て投資したい場合は、「かぶツミ」のある楽天証券が便利だというのは間違いないようです。
関連記事はこちら
AERA Moneyで「かぶミニ」「かぶツミ」を学ぶ
口座数トップはどちら?
参考になった3点目は、実際のところ、楽天証券とSBI証券でNISA口座はどちらが多いのか、という点です。どちらも「自分が一番だ」と言い合っているので、ちょっと知りたかった部分です。該当部分を引用します。
口座数は楽天証券が単体で968万口座(2023年9月末)、SBI証券がグループで1106万口座(2023年9月末、SBI証券・SBIネオモバイル証券・SBIネオトレード証券・FOLIO口座数の合計)
参考URL:https://diamond.jp/articles/-/333159
単体では楽天証券がトップ、グループ全体ならSBI証券がトップーーということでしょう。
なお数字が9月末なので、楽天証券は今は1000万口座の大台に乗せているようです。大々的にアピールしているぐらいですから。
いずれにせよ楽天証券とSBI証券が2強であることに変わりはありません。
どちらがよいかは、自分がふだん使っている経済圏はどこか、国内株の積み立て投資を利用したいか、UI(ユーザーインターフェイス)はどちらが好みかーーなどの点で、それぞれ自分にあったほうを選べばよいでしょう(やはり「一択」は「人による」か?)
(いしばしわたる)
〈PR〉
発売まもなく楽天1位獲得!ポンポンキューブ