楽天経済圏での買い物方法について、9月21日に記事にまとめました。ところが、10月1日に楽天クーポンが改悪され、11月1日にはSPU(スーパーポイントアッププログラム)が大幅改悪となり、もはや【追記】で対応するのは困難なレベルです。そのため、9月21日の記事を基に、どこがどう変わるのか、それでも楽天経済圏はポイ活に有益なのか……について考えてみたいと思います。なお、11月1日のSPU改悪は1日の記事に楽天が発表した一覧を載せていますので、併せてお読みください(2023.11.2)
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「5と0のつく日」も改悪
9月21日公開の記事「楽天経済圏での買い物方法は」はこういう書き出しです。
楽天経済圏での買い物方法について、知人から「具体的にどういうふうにしてるの?」と聞かれました。きのうはちょうど「お買い物マラソン」中で「5と0のつく日」でしたので、複数のふるさと納税を行ったり、楽天koboで電子書籍を購入したところです。具体的な方法を共有しましょう。
そして、「楽天市場での買い物は、必ず次の日に買うようにしないともったいない」と記して、以下の一覧を載せました。
- 1日(ワンダフルデー):ポイント2倍アップ
- 18日(ご愛顧感謝デー):ダイヤモンド会員の場合はポイント3倍アップ
- 5と0の日(5日、10日、15日、20日、25日、30日):ポイント2倍アップ
この「5と0のつく日」のポイント2倍が1倍にダウンとなりました(1日のワンダフルデー、18日のご愛顧感謝デーはまだ情報がありません)

セール中がお得は変わらず
9月21日の記事では、
このように書けば、いちばんポイントが上がるのは18日ということになりますが、これに「お買い物マラソン」と「楽天スーパーセール」が重なると、事情が変わってきます。
と記して、ちょうど9月20日は「お買い物マラソン」のため、18日に買うよりも、「5と0のつく日」でかつセール中に買ったほうが得をすることを記しました。
この点は今後も同じでしょう。以下の記述はまだ有効と思います。
「お買い物マラソン」は、楽天市場内の全ショップ対象で、1ショップで1000円以上の買い物をすると、2ショップなら2倍、3ショップなら3倍とポイントの倍率が上がっていきます。
写真のとおり「9倍」ということは、20日のきのう、9つのショップで買い物をしたということです。
このうち6ショップがふるさと納税です。
- 鹿児島県出水市の野田味噌 10000円
- 宮城県石巻市のさば缶詰 8000円
- 熊本県高森町のお米ヒノヒカリ 10000円
- 茨城県守谷市のビール生ジョッキ缶 15000円
- 北海道北見市の玉ねぎ20キロ 9000円
- 千葉県勝浦市のサカナの粕漬け 11000円
トータルすると63000円ですが、これは自分の納税分で賄うので、年間2000円しか自己負担はありません。また、各買い物それぞれ10倍のポイント、つまり6300ポイントが付与されているので、自己負担分を補ってあまりあるポイントが得ています。
この「6300ポイント」の部分は(ショップ側がポイント分を負担しているでしょうから)変わらないと予想します。
「獲得上限」軒並み引き下げ
ただ、今回のSPUの変更で楽天ポイントの「獲得上限」を軒並み引き下げています。
「5と0のつく日」によるポイントも獲得上限が3000⇒1000ポイントになるほか、楽天カードの利用も、通常分は上限はないものの、特典分は5000⇒1000ポイントになるので、総合してのポイント獲得はかなりキャップがかかるのではないでしょうか。
ダブル改悪のブックス/kobo
より悲惨なのは楽天ブックスと楽天koboです。9月21日の記事では次のように書きました。
楽天ブックスの電子書籍(楽天kobo)は、毎月クーポンが発行されます。
- 5000円以上:20%オフ
- 3500円以上:15%オフ
- 2000円以上:10%オフ
クーポンは楽天ブックスの電子書籍のページにアクセスして入手します。
わたしは毎月必ず1日にクーポンを3種類とも入手して、1日に必ず2000円以上購入します。1000円以上の買い物で楽天SPUが0.5倍アップしますが、クーポンも使用するので2000円以上というわけです。
ところが、10月1日にまず楽天クーポンが改悪されて、以下のクーポンになりました。
- 10000円以上:15%オフ
- 5000円以上:10%オフ
- 3000円以上:5%オフ
この改悪を受けて、わたしは「本好きに悲報! 楽天クーポンが改悪」(10月1日公開)でこう書きました。
「3000円以上で使えるクーポン」で5%オフーー。
目を疑いました。
いくらわたしが本好きでも、5%の割り引き欲しさのために購入金額が3000円以上になるようなまとめ買いはためらいます。
これなら1000円以上の買い物でSPUの0.5倍アップするだけで十分でしょう。
ところが、11月1日プレスリリースした楽天SPUの変更で、12月以降は次のようになります。
一度に3000円以上の購入がSPU+0.5倍の条件というのでは、これはもうSPUアップも断念です。欲しい本を欲しいタイミングで買うことにします。
プレミアムカード解約へ
楽天プレミアムカードの改悪については、きのう記事(悲報!! 楽天がSPUを大幅改悪)で書きましたので、ここでは繰り返しません(年会費の返金手続きはすでに行いました。自分も妻も楽天カードは2枚持ちでしたので、来月早々に楽天プレミアムカードと家族カードは解約します)

荒稼ぎの時代は終焉
おそらく今回の大幅なSPUの変更により、楽天経済圏の住人のなかでも、わたしのようなヘビーユーザーが痛手を被るのは確実でしょう。
6月29日公開の記事「ポイ活するなら楽天経済圏の住人になろう」で画像をつけて示したような、年間30万ポイントを越えるような荒稼ぎできた時代は終焉を迎えるのでしょう。
ただ、ライトユーザーの場合は、引き続きSPUが有益なこともまた確実でしょう。
グループ内に多くのサービスを抱え、それをかけ合わせればポイント付与率が向上する仕組みを、他の経済圏はまだ構築できていません。
以前の記事(10月22日公開の「楽天カード/銀行/証券が”三種の神器”の理由」)で書いた通り、楽天カードと楽天銀行、楽天証券の組み合わせは(ポイント獲得上限が厳しくなっても)「三種の神器」であることに変わりはありません。
そうすると、これも以前の記事(10月25日公開の「クレカ積立で新たな動き! 月額10万円に拡大へ」)で書いた”掛け算”の強みは(今回のSPU改悪を踏まえても)なお楽天に分があるとみて差し支えないでしょう。
”掛け算”の強みの部分は大事なポイントだと思うので、再掲します。
これ(=経済圏争い)は「足し算ではなく掛け算」の競争になるでしょう。
2+2と2×2は同じ4ですが、3+3と3×3は6と9、4+4と4×4は8と16、5+5と5×5は10と25……という具合に、数字が大きければ大きいほど差は拡大します。上位のポジションにいるところが「掛け算」で強みを増すーーとわたしは思います。
他の経済圏はどう動く
他の経済圏はどう動くでしょうか。
思い出すのは「クレカ積立」の先例です。積立投資信託を行う際にクレジットカード払いを選択すると「ポイ活」になるのは楽天証券の人気サービスでしたが、22年秋にポイント付与率を改悪。ところが、ライバルのSBI証券が楽天証券よりも好条件のクレカ積立を始めたところ、楽天証券は態度を豹変。23年6月分からポイント付与率を一気に引き上げたのです。
結局、楽天経済圏を脅かす存在が出てこないことが、楽天改悪の”元凶”とも言えるのです。
「楽天改悪」がSNS上でトレンドワードになっているような時こそ、他の経済圏が「今が攻め時」と思って、いっそうのサービス向上に努めてほしいと思います。
(いしばしわたる)
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