わたしが投資を始めたのは2021年3月です。投資歴2年半ではまだまだ投資初心者の域ですが、2年半を通じてたくさんの学びがありました。今日は、わたしが学んだ「投資に必要な2つの我慢」についてお話ししたいと思います(2023.9.9)
バイブル本との出会い
結論を先にお伝えしますと、その2つとは、
- やめない
- 売らない
です。
「な〜んだ、そんなの知ってるよ」と思うかもしれませんが、知っているつもりで始めても、なかなか初志貫徹できないのが投資の難しさです。
わたしが投資をはじめたきっかけは、知人から一冊の本を勧められたことです。
その本は水瀬ケンイチ氏の「お金は寝て増やしなさい」(フォレスト出版)。同書のAmazon紹介ページから内容を紹介します。
できるだけリスクなく
「お金を安全に増やし続ける方法」はあるのでしょうか?
あります。
それが「インデックス投資」です。
(略)
本書は、日本国内のインデックス投資黎明期から
およそ15年間にわたってドルコスト平均法の積み立てによる
インデックス投資を実践してきた
インデックス投資のバイブル的存在となったブログの著者が
これまでに体験のなかで得た叡智を惜しみなく公開した
インデックス投資指南の珠玉の1冊(決定版!)です。

当時のわたしはインデックス投資もドルコスト平均法も知らず、投資はギャンブルと思っていました。本書を読んで「へぇ、ほったらかしでお金が増やせるなんて、めんどくさがりのわたしにピッタリ!」と思えて、投資にチャレンジするきっかけになりました。
さて、2年半が経ち、現時点のインデックス投資の成績はというと、+21%(評価益200万円強)です。
銀行の普通預金に預けていたら0.001%の時代、「わー、ホントにほったらかしでお金が増えた!」と自分でも驚いています。
最初はマイナス続き
今でこそ「ビバ!インデックス投資!」と思っていますが、投資を開始した直後はマイナス続きで、評価損が30万円近くになった時は「失敗したか! やはり堅実に現金貯金するべきか?」とまで思いました。
プラスに転じてからも上がったり下がったりが続き、大きなリターンが出るようになったのは、今年に入ってからです。インデックス投資を開始して2年が経っていました。
ほったらかし投資術の極意は「長期・分散・積立」です。なぜなら、この3つの手法が投資リスクを減らしてくれるからです。
はじめた時は「よしっ、長期・分散・積立で始めるぞ!」と思っていても、減り続ける資産や、メディアの記事などに不安を煽られ、投資をやめてしまう人は多いようです。
せっかくはじめた投資を途中でやめてしまえば、長期の前提がゼロにリセットされてしまいます。
わたしも、朝起きると資産が減り続けるという毎日を何度も経験しました。
想像してみてください。
何年も、汗水垂らして稼いだお金が、毎日減っていく、でも、それを止める方法はなく、ただ見ているだけ。下落が止まることをひたすら神に祈る日々が続く…
あなたは、こんな毎日に耐えられるでしょうか?
マイナスへの耐性を
わたしは、いろいろな本を読んで、こういう値動きをすることは想定内だったので、このマイナスはプラスにつながる道と、そううろたえずに乗り過ごすことができました。
そして、マイナスが続いたあとには、プラスが続きます。
この「マイナスの後にプラスが来る」ということを何度か繰り返すと、マイナスに対して耐性ができて、ほったらかし投資が心穏やかにできるようになります。
言い換えれば、このマイナスの耐性がないうちは、当面は失っても惜しくないぐらいの金額だけ投資した方がよい、ということでしょう。
もちろん投資額が大きい方がリターンは大きいです。
ですが、リターンが大きいということは、マイナスリターンも大きいということなので、積立投資額を決める時は、短期で考えたら、失っても困らない金額からスタートするのがいいと思います。
「生活防衛資金を残しましょう」とよく言いますが、毎月の支出平均額が30万円、半年で180万円を生活防衛資金と考えると、1000万円持っているとしたら、投資に回せるお金は820万円になります。
ですが、820万円を投資して、投資をはじめてすぐに、この820万円が暴落で400万円になったらどうでしょう?
元の820万円に、2年で戻るかもしれませんが、10年かかるかもしれません。
そんなことになった時、あなたはそれでも投資を続けることができますか?
耐性つくまで少額で
わたしのおすすめは、乱高下に耐性がつくまでは、しばらくの間は失っても困らない金額を積み立てるということです。
そして、耐性がつくまでは、ほったらかし投資術で、お金は寝て増やしましょう。
気になるとは思いますが、ほったらかしておけば、ある時「あっ、こんなに増えてる!」と思える時がきます。
メディアに煽られないで
もうひとつの我慢である「売らない」ーーこれも、長期で続けるのは、なかなか難しいです。
今のように、株価が上昇している時は、評価益も高いです。
こういう時に「暴落が来るぞ」「今が最高値!」といったメディアやネット情報を日々目にすると、「いま売らないと損をするかも?」と不安になり、売ってしまうという人が多いように思います。
短期間で売るという行為も、やはり長期積立の前提をリセットしてしまいます。
投資の目的が将来の不労所得であるなら、ここはブレずに、評価益が出ている時も、評価損になっている時も、ぐっと我慢して長期保有の方針を貫くことが大切です。
我慢してるうちに、だんだんインデックス投資は正解だったと思えるようになると思います。そうなってから、投資額を増やしても遅くはありません。
来年から新NISAがはじまります。
現行のつみたてNISAは年末で終了です。年間投資枠は40万円までなので、まだはじめていない人は、40万を上限にはじめてみるのもいいと思います。
(みたむら ゆか)