ピーマンのワタや種は捨ててませんか

ピーマンのワタや種は捨ててませんか

みなさん野菜はきちんと食べていますか。野菜がからだにいいのは常識として、調理の仕方によって栄養に差が出るのを知ってましたか? などとエラそうなことをわたしも言えない口で、きょうはおすすめの本を一冊ご紹介したいと思います(内容が濃い本なので、2回にわたって紹介します) (2023.8.30)

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9割の栄養捨ててます

その本のタイトルは、「その調理、9割の栄養捨ててます!」(世界文化社)と言います。東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の監修ということなので、内容の正しさは折り紙付きです。 

「その調理、9割の栄養捨ててます!」

見出し部分をいくつか抜き出してみましょう。「えええ?」と驚くことばかりですよ。 

  • 白菜は中心部分から食べると14倍もお得! 
  • タマネギはみじん切りじゃないと血液サラサラ効果ナシ 
  • ニンジンは切り方の違いで栄養が1/2もダウン! 
  • ニラは部位ごとに切り方を変えないと4倍も損! 
  • ジャガイモは皮ごと茹でればビタミン9割キープ 

といった具合です。 

ピラジンは皮の10倍

この本を読んで、わたしが調理の方法を思い切り変えた食材は多々あるのですが、中でも筆頭がピーマンです。

緑のピーマンの独特の成分「ピラジン」。ピーマンの苦みのもととなっているため、ピラジンを多く含むワタや種は、調理の時にはほとんど捨ててしまっていたのではないでしょうか? 

でも、種は発芽に必要な栄養分を備えている上、ピラジンには血液をサラサラにして血栓や脳梗塞、心筋梗塞などの予防、そして血行をよくする効果があります。 

(略) 

皮に含まれるピラジンはそれほど多くなく、ほとんどが種とワタに含まれていて、その量は何と10倍! 

これを読んでから、ピーマンの炒め物をするときはワタも種も捨てずに、そのまま皮と一緒に包丁を入れてフライパンに……という調理方法に改まりました。

昔は「食べちゃダメ」と言われたが…

もうひとつ紹介しましょう。ほうれん草です。 

疲労回復にも美肌にも、老若男女問わず必要な栄養が詰まった葉物野菜・ほうれん草。葉や茎はもちろんですが、ここで注目してほしいのが根元の赤い部分。昔は「食べちゃダメ」といわれていましたが、実はこここそが大事な部分だったんです。 

(略) 

根は、葉先にも送るための栄養素を溜めているため、実は茎よりも栄養豊富! 

貧血を防ぐ鉄分や骨をつくるマンガンは、葉よりも根の赤い部分にこそ多く含みます。ポリフェノールも入って、アンチエイジングにも欠かせない!

どうですか? 赤い部分、ざくっと包丁を入れて捨ててませんでしたか?

わたしもこの本を読んで、赤い部分は縦に包丁を何度か入れて、水で洗って汚れを落としてから調理する方法に変えました。 

一家に一冊備えておきたい本ですね。次回は別の野菜を取り上げます。 

(さかきかずひこ) 

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